リニア・鉄道館では、入ってすぐの場所に3両の車両が並んでいます。C62形式蒸気機関車の17号機、955形新幹線試験電車(300X)、超電導リニアMLX01-1です。どれも速度の記録を持つ車両で、C62 17は1954年に129km/h、300Xは1996年に443km/h、MLX01-1は2003年に581km/hを出しました。
館は2011年3月14日に開館し、いまは39両の実物車両を展示しています。入館料は大人1,200円、休館日は毎週火曜日(祝日の場合は翌日)です。名古屋駅からはあおなみ線で金城ふ頭駅まで片道24分、駅から徒歩約2分で着きます。
料金と時間、名古屋駅からの行き方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開館時間 | 10:00〜17:30(最終入館は17:00) |
| 休館日 | 毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始の12月28日〜1月1日。ゴールデンウィーク・お盆・年始期間などは一部の火曜日も開館 |
| 入館料 | 大人1,200円、小中高生500円、幼児(3歳以上の未就学児)200円 |
| 20名以上の団体 | 大人1,000円、小中高生400円、幼児100円 |
| 障がい者手帳を持つ人 | 本人と付き添い1名とも500円(高校生以下200円) |
| 電車 | 名古屋駅からあおなみ線で金城ふ頭駅まで片道24分、駅から徒歩約2分 |
| 車 | 館の専用駐車場はなく、近くの名古屋市営金城ふ頭駐車場を使う。駐車料金の割引はなし |
日付指定のオンライン入館券を買っておくと、発行される入館用のQRコードで、入館受付や自動券売機に並ばずに入れます。中部国際空港から来る場合は、名鉄の「名鉄名古屋」駅で降りてあおなみ線に乗り換えます(館の案内)。天候などで臨時に休館することもあります。
遠くから来て10:00の開館に合わせるなら、前の晩の宿は楽天トラベルの名古屋駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。名古屋駅からはあおなみ線1本、24分で金城ふ頭駅に着きます。
入口の3両は、走る仕組みがそれぞれ違う
C62形式は、館が「わが国で最大・最速の旅客用蒸気機関車」と説明する形式で、特急「つばめ」「はと」などで使われました。展示の17号機は1948年の製造です。1954年に出した129km/hは、狭軌鉄道の蒸気機関車としての世界最高速度です。
955形(300X)は、新幹線の最新・最良の高速鉄道システムを追求するためにJR東海が開発した試験車両で、展示の955-6は1994年に造られました。1996年に出した443km/hは、電車方式による当時の世界最高速度です。
MLX01-1は1995年製造の超電導リニアです。車体に積んだ超電導磁石と、地上に置いたコイルとのあいだに生じる磁力で車体を浮かせて走ります。2003年、山梨リニア実験線で581km/hを出し、当時の世界最高速度を記録しました。
3両を並べると、蒸気機関車、電車、車体を浮かせて走る超電導リニアと、動く仕組みがすべて違います。公式の説明で記録に「当時の」が付いているのは300XとMLX01-1で、C62 17の129km/hには付いていません。
この3両が並ぶシンボル展示エリアでは、フラッシュ撮影ができません。館内の撮影は個人で楽しむ場合に限って認められていて、映像展示の動画撮影と、三脚などの脚付きカメラ・自撮り棒・ドローンでの撮影も断られます。
奥に並ぶ新幹線は、営業運転の速さ
入口の先には、東海道新幹線の歴代の車両が続きます。0系21形式は、1964年の開業時から使われた0系と同じ型の先頭車です。0系は世界で初めて最高速度210km/hで営業運転を行い、東京〜新大阪間を3時間10分で結びました。300系322形式は270km/h運転を実現した量産先行試作車で、700系723形式は270km/hを超える運転に加え、快適性と環境への適合を高めた車両です。


0系の鉄道模型は、楽天市場の0系新幹線の鉄道模型の一覧PRとAmazonの検索結果PRで探せます。Nゲージの編成セットが多く並ぶので、展示の先頭車を見たあとで規格と値段の幅を比べられます。
入口の300Xが出した443km/hと、300系の270km/hは、同じ新幹線でも意味が違います。前者は試験電車の記録で、後者は毎日の営業運転で出す速さです。
カーブを速く走るための工夫も展示にあります。クハ381形式は、曲線で車体を内側に傾ける「振子式」を初めて採用した特急形電車で、中央本線の「しなの」で走りました。N700系は新幹線で初めて車体傾斜システムを採用した車両です。展示の車両は2005年に登場し、130万kmに及ぶ走行試験を重ねました。

黄色い新幹線「ドクターイエロー」は、2025年1月に引退したT4編成(923形)の7号車を、2025年6月14日から展示しています。それまで同じ場所にあったT3編成(922形)の7号車は、2025年5月26日で展示を終え、持ち主の西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)に返されました。JR西日本のT5編成の予定と、ほかに実物を見られる場所は、ドクターイエローの記事にあります。
リニアが浮く理由は展示室で、運転はシミュレータで
超電導リニア展示室は、模型とCG映像で「なぜ進むのか?」「なぜ浮くのか?」「なぜ超高速で安全に走れるのか?」という疑問に答える部屋です。ミニシアターでは、リニアの車内の一部に見立てた部屋で、山梨リニア実験線のCG映像を使った走行体験ができます。入口でMLX01-1を見たあとにここへ回ると、あの車体がどうやって浮くのかを仕組みから追えます。
シミュレータは有料で、当日の先着順です。
- 新幹線シミュレータ「N700」: N700系の実物大の運転台と、10m×3mの大型曲面スクリーン。1回15分500円
- 在来線の車掌シミュレータ: 実物大の313系。1回15分500円
- 在来線の運転シミュレータ: 211系タイプと313系タイプが各4台。1回10分100円
N700と車掌の利用券は館内の総合案内で売られ、1人または1グループにつきどちらか1枚までです。運転シミュレータの券は館内の券売機で買います。どれも販売数に達すると受付を終え、混雑が見込まれる日は開館前に整理券を配ることがあります。
金城ふ頭は、コンテナ船の岸壁から人の集まる場所へ
駅名にある金城ふ頭は、名古屋港の中央にある、周りを海に囲まれたふ頭です。名古屋港管理組合によると、埋め立ては1963年(昭和38年)に始まり、総面積は191万平方メートルあります。1968年(昭和43年)12月には、名古屋港で初めてのフルコンテナ船「箱根丸」が入港し、その後も商港の中心として使われてきました。
人が来るようになったきっかけは交通です。2004年(平成16年)10月に名古屋駅と直結するあおなみ線が開業し、伊勢湾岸自動車道も通りました。いまは約5000台が止められる金城ふ頭駐車場があり、テーマパークや商業娯楽施設、国際展示場の新第1展示館やコンベンション施設が立っています。管理組合は2026年3月に策定した名古屋港長期構想でも、港とまちのつながりを意識した交流の拠点をつくる方向を示しています。

編集部の考え
館のコンセプトは、東海道新幹線を中心に、在来線から超電導リニアまでの展示で「高速鉄道技術の進歩」を紹介することです。入口の3両は、その進歩を、蒸気機関車・電車・超電導リニアという3つの走り方の記録で見せる並びとして読むと分かりやすいと思います。129km/h、443km/h、581km/hと数字が伸びていき、最後のMLX01-1では車体が浮いて走ります。
半日で回るなら、3両を見る前に総合案内へ寄っておくのがよいと思います。N700と車掌のシミュレータの券は先着順で、販売数に達したところで受付が終わるためです。