名古屋と高山・富山を結ぶ特急「ひだ」は、2022年7月からハイブリッド方式のHC85系で走っています。名古屋〜高山の特急料金は指定席2,730円、グリーン車5,000円(通常期、JR東海公式)。東海道新幹線のエクスプレス予約では買えない在来線特急なので、JR西日本のネット予約サービス「e5489」か駅の窓口できっぷを求めます。名古屋発は1日11本、大阪発も新大阪・京都経由で1往復走っています。以下はJR東海・JR西日本の公式ページで2026年9月時点に確かめた区間・料金・設備・臨時列車です。
ハイブリッド方式で国内初の最高速度120km/hを実現
HC85系は、特急「ひだ」「南紀」用として2022年7月から営業運転を始めた車両です。JR東海の車両紹介ページによると、ハイブリッド方式の鉄道車両として国内で初めて最高速度120km/hを実現しました。エンジンで発電した電力と蓄電池にためた電力を組み合わせてモーターを回す仕組みで、以前のキハ85系(気動車方式、エンジン1両あたり2台)からエンジンを1両1台に減らしました。気動車特有の推進軸や変速機によるギアチェンジがなくなり、車内・車外の静粛性と乗り心地が向上した、とJR東海の2021年1月の発表にあります。
名古屋発は1日11本、富山まで行くのは4本
JRおでかけネットの区間時刻表(2026年9月19日に確認。JR時刻表10月号のデータ)によると、名古屋発の下りは1日11本(ひだ1・3・5・7・9・11・13・15・17・19・25号)です。このうち富山まで行くのは3・7・11・13号の4本、5号は飛騨古川止まり、残りの6本(1・9・15・17・19・25号)は高山止まりです。行楽期にはこれに加えて臨時のひだ81号・83号などが走ります。
25号は新大阪・京都経由の大阪発です。JRおでかけネットの運行区間の説明は「大阪・名古屋〜高山・飛騨古川・富山」で、大阪発着のひだは2026年9月時点でも走っています。かつて大阪発着の廃止が話題になったこともありますが、公式の運行区間の記載を見る限り、現行ダイヤでも1往復が残っています。

名古屋〜高山は指定席2,730円、グリーン車5,000円
乗るには運賃と特急料金の両方が要ります。JR東海の在来線特急チケットレスサービスのページによると、名古屋〜高山・名古屋〜飛騨古川の特急料金(通常期)は次のとおりです。
| 区間 | 指定席特急料金 | グリーン車料金 |
|---|---|---|
| 名古屋〜岐阜 | 1,290円 | 2,060円 |
| 名古屋〜下呂 | 2,390円 | 4,660円 |
| 名古屋〜高山 | 2,730円 | 5,000円 |
| 名古屋〜飛騨古川 | 2,730円 | 5,000円 |
閑散期は表の額から200円引き、繁忙期は200円増し、最繁忙期は400円増しです(小児は増減額も半額)。表の額は特急料金だけで、別に乗車券(運賃)が要ります。
富山まで足を伸ばす区間の運賃・特急料金の合計は、当サイトでは公式の早見表で確かめることができませんでした。名古屋・岐阜〜富山を往復するなら、普通車指定席が使える「ひだ号富山往復割引きっぷ」が公式に出ています。名古屋〜富山は往復13,040円、岐阜〜富山は往復12,590円で、運賃・特急料金がまとめて含まれます。有効期間は6日間で、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始は使えません。片道だけの実際の合計額は、e5489かJR東海のEX旅先予約で区間と列車を指定して確かめるのが確実です。
ゴールデンウィーク・お盆・シルバーウィーク・年末年始は、ひだの全列車・全区間が全席指定席になり、自由席特急券では乗れません(臨時列車も対象です)。指定席が満席のときに限り、自由席特急料金と同額の立席特急券が駅窓口と、乗車前日からは指定席券売機でも買えます。立席特急券は乗る列車と号車が指定されており、JR東海の案内では、その号車の普通車デッキなどを使うことになっています。「はるか」など大阪〜草津間で経路が重なる別の特急に自由席があっても、その自由席特急券でひだには乗れません。
全座席にコンセント、グリーン車には振動を抑える装置
JR東海が2021年1月に発表した量産車の新製計画によると、HC85系は全車両で無料Wi-Fiサービスを提供し、全座席にコンセントを設置しています。荷物スペースも全車両に増やしました。グリーン車にはセミアクティブダンパを積み、左右の振動を場所に応じて抑えています。車いすスペースは1編成に3箇所あり、ハンドル形電動車椅子にも対応した多機能トイレも備えています。デッキには飛騨地域の伝統工芸品を展示する「ナノミュージアム」が新設されました。


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エクスプレス予約では買えない、e5489のチケットレス特急券で
ひだは東海道新幹線ではなく在来線の特急なので、エクスプレス予約やスマートEXの対象にはなりません。指定席特急券は乗車日の1か月前の同日午前10時から、駅の窓口、JR東日本の「えきねっと」、JR西日本の「e5489」で買えます。
JR東海は2025年10月から、e5489専用の「在来線特急チケットレスサービス」(JR東海チケットレス特急券)を通年で始めました。名古屋・岐阜・美濃太田・下呂・高山・飛騨古川の間なら、紙のきっぷを受け取らずスマートフォンの画面をそのまま示して乗れます。富山まで足を伸ばす区間はこのサービスの対象に入っていないため、駅の窓口かe5489の通常予約(きっぷの受け取りが必要)を使うことになります。
高山祭の日には臨時のひだが出たことがある
JR東海は2024年8月22日の発表で、高山祭(秋)と「清流の国ぎふ」文化祭2024に合わせて臨時のひだ98号(高山20時52分発、名古屋23時32分着)を運転すると発表し、運転日には高山祭当日の10月9日が入っていました(ほかに11月16・17日も設定)。同じ発表では、下呂・高山方面への臨時のひだを連休中心に計36本運転すると発表しています。
2026年1月16日の発表では、春の臨時のひだ81・82・83・84号を3月から6月の週末やゴールデンウィーク中心に計78本運転するとしており、運転日には春の高山祭の日(4月14日・15日)が含まれます。4月14日には高山20時51分発のひだ98号も走ります。
2026年8月21日の発表では、秋の臨時のひだ81・82・83・84号を10月・11月の連休中心に計48本運転するとしており、下りのひだ81号は10月9〜12日を含む日程、上りのひだ82号も同じ日程で運転します。高山20時51分発・名古屋23時32分着のひだ98号は、秋の高山祭の初日にあたる10月9日に走ります。
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新横浜からは東海道新幹線で名古屋へ、ひだに乗り換え
新横浜駅から高山・富山へ向かうときは、東海道新幹線で名古屋まで行き、在来線ホームでひだに乗り換えます。新横浜駅の新幹線と在来線の乗り換え、座席の選び方は新横浜駅の東海道新幹線の記事にあります。
編集部の考え
名古屋から高山までの指定席特急料金は2,730円です。富山まで往復するなら、運賃と特急料金を含めて名古屋市内から13,040円の「ひだ号富山往復割引きっぷ」が先に見ておく数字だと思います。片道の合計額は、旅程が決まった時点でJR東海の運賃検索で確かめてください。
高山祭の日に高山へ行くなら、夜遅い時間のひだ98号を使う手があります。2024年も2026年も、高山祭の初日に合わせてほぼ同じ時刻(高山20時51分か52分発)の臨時列車が組まれていました。祭りを最後まで見てから名古屋方面へ帰れる1本だと思います。