9月1日、よこはま動物園ズーラシアのブログに「動物のあしもと」という記事が載りました。書いたのは、馬とふれあえる「ぱかぱか広場」の水戸さんです。馬は中指にあたる指の先の蹄で体を支え、バクは前肢に4本、後肢に3本の指を持ち、サイは3本の指で重い体を支える。そう並べたうえで、水戸さんは、動物の肢は「その動物がどんな場所で暮らし、どのように動くのかに合わせて」それぞれ違った特徴を持つと書き、次に来たら足元を見てほしいと結んでいます。
顔や毛の色ではなく足元を見る、という勧め方に、この動物園が来園者に望んでいることがよく出ています。
園長のあいさつ
公式サイトの「ズーラシアとは」には、村田浩一園長のあいさつが載っています。野生動物を展示して飼う目的と意義は「野生動物の生態や行動を身近に学んでもらうこと」で、そこから地球環境の豊かさ、命の大切さ、ヒトと野生動物が共存できる世界の大切さを知ってもらうことだ、という文です。園長はさらに、来園者が遊び、楽しみ、感動するうちに、それを「知らず知らずの内に学び身につけてもらうこと」を心から望んでいる、と書いています。
そのための仕掛けが、世界の気候帯や地域ごとに分けた8つのゾーンです。アジアの熱帯林、亜寒帯の森、オセアニアの草原、中央アジアの高地、日本の山里、アマゾンの密林、アフリカの熱帯雨林、アフリカのサバンナで、動物が暮らす環境を再現した展示の中で見せます。飼っている動物は約95種470点(2026年3月末時点)。中央アジアの高地のドールとテングザルは、日本ではここでしか飼っていないと園は案内しています。


アフリカのサバンナでは、肉食動物と草食動物を同じ展示場に入れています。チーターが草食動物を襲わないのかという質問に、園は、チーターは自分より小さい動物を狙い、4種の中では一番小さいので、木の上や倒木の陰などにいることが多いと答えています。


開園は1999年4月で、「ズーラシア」の愛称は1996年秋に市民の公募で選ばれました。エリアは少しずつ広がり、2015年4月22日に「アフリカのサバンナ」が全面開園して全エリアがそろっています。2001年には国内で初めてオカピの繁殖に成功しました。

飼育係が書く1頭ずつの話
ブログには飼育係の記事が続けて載ります。9月4日の「リカオンのイブ、安らかに。」は、8月19日に死んだリカオンのイブを見送る記事でした。2016年に6頭きょうだいの1頭として生まれ、今年1月からはジュリと2頭で暮らしていたこと、残ったジュリをきょうだいの隣の部屋へ移したことを写真とともに書き、担当者は「リカオン担当になって7年、イブの飼育に携わらせてもらいました」と結んでいます。
秋の催しにも飼育係が出てきます。10月7日から26日までの「ツシマヤマネコの日」イベントは、園がツシマヤマネコを飼い始めて20年になるのを記念したものです。10月12日(月・祝)の講演会では、飼育担当の宮本さんが「ツシマヤマネコ飼育20周年~よこはま動物園の歩みと取り組み~」を話し、対馬市とNPO法人の講師も登壇します。参加は無料(入園料は別)で先着100名で、申し込みは9月30日16:30に締め切られました。
ほかに、10月26日まではヒガシクロサイの展示場でサイの現状を伝えるパネル展を開いています。10月1日から31日までは「アジアの動物たち」がテーマのズーラシアフェスで、10月の土日にはハンドメイド作家の雑貨の販売があります。
入園料と休園日
開園は9:30〜16:30で、入園は16:00まで。休園日は毎週火曜日(祝日なら開園して翌日休園)と12月29日〜1月1日です。里山ガーデンフェスタの期間中は火曜日も開きます。
| 区分 | 個人 | 団体(20名以上) |
|---|---|---|
| 一般 | 800円 | 640円 |
| 中人・高校生 | 300円 | 240円 |
| 小・中学生 | 200円 | 160円 |
| 小学生未満 | 無料 | 無料 |
毎週土曜日は小・中・高校生が無料です(学生証を提示)。障害者手帳などを持つ人と、介護が必要な65歳以上の人は、本人と介護者2名まで全額免除。「濱ともカード」を見せると本人だけ20%割引ですが、ほかの割引とは併用できません。20名以上の団体は事前の予約が要ります。
よこはま動物園・金沢動物園共通の年間パスポートは18歳以上2,000円で、購入日から1年間使えます。前売り券はセブン‐イレブンやファミリーマート、ローソンなどのコンビニで扱っています。新江ノ島水族館とのセット券(一般3,380円)は電子チケットとローソンチケットで買えます。
3つの駅からの行き方
最寄りは相鉄線の鶴ヶ峰駅と三ツ境駅、JR横浜線と横浜市営地下鉄の中山駅です。鶴ヶ峰駅と三ツ境駅は北口から、中山駅は南口から「よこはま動物園行き」のバスに乗り、約15分と約18分です。土・日・祝日は北門まで延ばす路線があります。動物園行きでないバスで「上白根町」バス停に降りると、そこから徒歩約15分。横浜駅からもバスがありますが、約1時間かかり便数が少ないと園は注意しています。

車なら東名高速の横浜町田インターから約15分、保土ヶ谷バイパスの下川井インターから約5分。駐車場は2,200台で、普通車は1日1回1,000円です。
朝の開園から園内を一周するなら、前の晩の宿は相鉄線で鶴ヶ峰駅まで乗り換えなしの楽天トラベルの横浜駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。
園内を1周するには、休憩や食事を除いて3〜4時間かかります。開園が9:30で入園は16:00までなので、昼過ぎに入ると、閉園までに一周するのは難しい計算です。正門側の「ゾウさんのりば」と「北門のりば」の間は、オカピの形の「ズッピ」と「サバンナ号」の園内バスが結びます。運賃は中学生以上200円、小学生100円で、現金だけ。ベビーカーは折りたたんで乗ります。開園直後のゾウさんのりばと閉園間際の北門のりばは、乗る人が多くなると園は案内しています。
車椅子・ベビーカー・撮影・食事
車椅子は無料、ベビーカー(B型)は600円で、正門レンタルコーナーと北門レンタルコーナー(北門開放日のみ)で借ります。ベビーカーは生後7か月から4歳児頃まで、体重18kg・身長100cmまでで1人座りができる子が対象です。園内のトイレはすべて車椅子対応で、うち10か所がオストメイト対応。授乳室は正門、アマゾンセンター、ころこロッジ、サバンナテラス、北門の5か所にあります。
撮影は、動物へのフラッシュ、自撮り棒などを柵の中に入れての撮影、ガラスに機材を当てての撮影をやめるよう求めています。SNSの広告収入などで生計を立てている場合を含め、業として撮るときは横浜市動物園条例に基づく事前の許可(有料)が要ります。園内でのライブ配信も控えるよう求めています。
食事はオセアニアの草原のオージーヒルグリルレストランとサバンナテラス、軽食は噴水口のサーティワンアイスクリームとアジアの熱帯林のジャングルカフェです。メニューボードに8大アレルギーの表示があります。お弁当はオージーヒル前、みんなのはらっぱ、ころころ広場の芝生で食べられます。ペットは連れて入れませんが、補助犬は一部を除いて入れます。
噴水口のアクアテラスのギフトショップの中には、2026年4月2日に「EXPO 2027 オフィシャルストア ズーラシア アクアテラス店」が開きました。GREEN×EXPO 2027(横浜花博)の公式マスコットのトゥンクトゥンクとオカピを組み合わせた商品を、この店だけで売っています。花博の会期は2027年3月19日から9月26日です。
編集部の考え
この動物園を取り上げたのは、飼育係が1頭ずつの話をブログに書いているからです。馬の蹄の数、7年見たリカオンの最期、20年飼ってきたツシマヤマネコ。どれも案内板だけでは伝わらない話で、行く前にブログを1本読んでおくと、同じ展示場の見え方が変わると思います。