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trip-jp博覧会からミュージアム、寺社仏閣まで 横浜花博 2027 開幕まで 163日

横浜三塔のキング・クイーン・ジャック、中に入れる日と見られる部屋

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1934年刊の写真集の1ページ。上に時計塔のある開港記念横浜会館、左下に中央の塔をのせた神奈川県庁、右下に白い塔が立つ横浜税関が並び、中央に「横濱港の三塔」の文字がある
1934年に横浜市土木局が出した『横浜港』の1ページ。上が開港記念横浜会館(ジャック)、左下が神奈川県庁(キング)、右下が横浜税関(クイーン)。 写真: 横浜市土木局(Public domain、Wikimedia Commons。国立国会図書館デジタルコレクション所蔵)

日本大通りに面した神奈川県庁東庁舎側の歩道に立つと、3つの塔が一度に見えます。神奈川県がここを、横浜三塔が一望できる場所として案内しています。時計塔をのせた赤れんがの横浜市開港記念会館、中央に塔を立てた茶褐色の神奈川県庁本庁舎、ドーム型の塔をのせた横浜税関本関庁舎です。

この3つは、県庁本庁舎がキング(昭和3年築・高さ約49m)、税関がクイーン(昭和9年築・約51m)、開港記念会館がジャック(大正6年築・約36m)と呼ばれています。どれもいまも県・国・市が庁舎や公会堂として使っている建物で、決まった日と時間に中へ入れます。その日と時間、中で何が見られるかを、2026年9月30日に県・横浜税関・横浜市の公式サイトで確かめました。建築様式の詳しい解説には踏み込みません。

呼び名の由来は決まっていない

横浜市開港記念会館のよくある質問に、ジャックの塔となぜ言うのかという問いがあります。市の答えは、トランプカードの絵札から連想して付けられたとも、チェスの形からとも、船が入港するときの目印として呼ばれたとも言われるが、「誰がいつ名付けたか明らかではありません」というものです。時期については、3つがそろった昭和9年より後で、英語の名前だから日本がアメリカと戦争に入る昭和16年より前だろう、と見当だけを書いています。

同じ頁で市は、三塔を一望できる場所を巡ると願いが叶うという言い伝えもあるそうだ、と伝聞の形で添えています。一望できる場所として県が挙げるのは、冒頭の東庁舎側の歩道です。県庁本庁舎の屋上展望台からは、クイーンの塔とジャックの塔が間近に見えます。

キングの塔(神奈川県庁本庁舎)は平日に入れる

神奈川県庁本庁舎は、昭和3(1928)年10月31日に竣工した4代目の県庁舎です。県内務部が、設計コンペで1等になった小尾嘉郎の案をもとに設計しました。国の重要文化財に指定されたのは令和元(2019)年12月27日で、文化庁は、相輪や宝形屋根を模した象徴的な塔をもつ庁舎建築の先駆と説明しています。

見学できるのは月曜から金曜の8時30分から17時15分で、祝日・休日と12月29日から1月3日は除きます。県が見どころに挙げるのは、6階の歴史展示室、屋上展望台、屋上に展示した竣工当時のテラコッタ、玄関ホールの装飾です。歴史展示室は4代にわたる本庁舎の歴史をパネルと音声で解説していて、屋上展望台からは横浜港とみなとみらい地区が見渡せます。玄関ホールと中央階段の照明や手すりには、唐草文のひとつ「宝相華」の模様が使われています。東庁舎11階のテラスに上がると、本庁舎を正面から眺められます。

3階の旧貴賓室と旧議場、4階の正庁は、庁舎公開など特別な日だけ見学できます。2024年5月3日には、重要文化財になってから初めての一般公開が5年ぶりに行われ、知事室の扉の前や旧貴賓室、旧議場、正庁を無料で見られました。次の庁舎公開の日は、2026年9月30日の時点で県の頁に見つからず未確認です。入庁の手続きは2024年10月1日から変わっているので、出かける前に県の「入庁方法について」の頁を見てください。延べ10名以上の団体は集団入庁許可申請書が要ります。

クイーンの塔(横浜税関)は1階の資料展示室が無料で開く

横浜税関の本関庁舎は、昭和9(1934)年に建った3代目の庁舎です。前身は安政6(1859)年の開港と同時に置かれた神奈川運上所で、初代の庁舎はいまの神奈川県庁の場所にあり、海側に建てた2代目は関東大震災で崩壊しました。3代目の庁舎は2001年に横浜市認定歴史的建造物になっています。

塔の高さは51.46mで、県庁の48.60mより高くなっています。税関のパンフレットは、設計当時の金子隆三税関長が県庁より約2m低い設計図を見て「日本の表玄関である国際港・横浜の税関庁舎ならば、高くすべきだ」と命じ、塔は当初より4m強高い51.5mになったと語り継がれている、と書いています。伝承として書かれている話です。

資料展示室「クイーンのひろば」は本関の1階にあり、10時から16時まで、入場は無料です。休みは年末年始(12月29日から1月3日)と施設点検日で、点検日は2026年11月7日(土)です。展示は11のコーナーに分かれ、横浜港周辺の建物と本関庁舎の歴史、開港当時の横浜港、歴代の税関長、横浜三塔、これまでに横浜税関が摘発した密輸の手口の再現、税関で押収した偽ブランド品やワシントン条約該当物品などが並びます。入口には運上所時代の門を再現していて、マスコットのカスタム君が目印だと税関は書いています。係員の説明つきの団体見学は1団体40名まで、1時間程度で、1週間前までにメールで申し込みますが、自由に見るだけなら申し込みは要りません。駐車場はありません。

庁舎公開は別の日です。2026年は3月7日(土)の12時から17時に1回目が行われ、横浜港を見渡す7階テラスと、マッカーサー元帥も執務したと言われる3階の旧税関長室を見学できました。塔の内部には登れないと税関は注記しています。次は11月28日(土)の予定で、時間と内容はまだ頁に載っていません。

ジャックの塔(横浜市開港記念会館)は毎月15日が一般公開日

横浜市開港記念会館は、横浜開港50周年を記念して市民から寄付を募って建てた公会堂です。大正6(1917)年6月30日に竣工し、翌7月1日の開港記念日に「開港記念横浜会館」として開館しました。国の重要文化財の指定は平成元(1989)年9月2日です。市は会館の歴史の頁で、明治期に焼失した旧町会所の時計台のイメージを継いだ案がコンペで当選したことを挙げ、「時計台を主調とした建築形姿が市民に深く愛される建造物の要因」とあります。高さ約36mの時計塔は鉄骨れんが造です。

開館は9時から22時で、休館日は毎月第2水曜と年末年始です。廊下・階段・ステンドグラス・2階の資料コーナーは10時から16時まで見学でき、原則毎月15日の一般公開日には、ふだんは使用中で見られない講堂と1号室に入れます。講堂は最大481名で、1階に固定席283席、2階に135席あります。公開日は催しで変わることがあるので、2024年4月から管理運営を担う指定管理者(ソーシャルアカデミックマネジメント)のサイトで確かめてください。

三塔を回る日と順

3つの建物は日本大通りの周りに集まっています。みなとみらい線の日本大通り駅は、県庁口出口を上がるとすぐ県庁本庁舎で、1番出口からは徒歩1分(約50m)で開港記念会館です。JR京浜東北線・根岸線の関内駅南口と市営地下鉄の関内駅1番出口からは、会館まで徒歩10分(約700m)、県庁本庁舎も徒歩約10分です。税関の本関庁舎は海岸通1-1で、県庁本庁舎の北北西にあります。開港記念会館は本庁舎の西南西です。

建物中に入れる日時間見られるもの
神奈川県庁本庁舎(キング)月曜から金曜(祝日・休日、12月29日から1月3日を除く)8時30分から17時15分6階の歴史展示室、屋上展望台、玄関ホール
横浜税関 資料展示室(クイーン)年末年始と2026年11月7日を除く毎日10時から16時11のコーナー、入場無料
横浜市開港記念会館(ジャック)第2水曜と年末年始を除く毎日10時から16時(一般公開日は原則毎月15日)廊下・階段・ステンドグラス・2階の資料コーナー、15日は講堂と1号室

県庁に入れる平日なら、日本大通り駅の県庁口から県庁本庁舎に入って6階の歴史展示室と屋上展望台を見て、東庁舎側の歩道で三塔を一望し、海側の税関の資料展示室へ進み、最後に開港記念会館へ戻る順です。会館は22時まで開いているので、最後に回せます。会館の講堂まで見るなら15日で、その15日が平日なら3つとも中に入れます。土日祝は県庁に入れないので、税関の展示室と会館の廊下・ステンドグラスの2つになります。

15日の講堂の公開に合わせて泊まるなら、宿は楽天トラベルの日本大通り駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。

三塔が建った時代

開港記念会館の大正6(1917)年と、県庁本庁舎の昭和3(1928)年・税関の昭和9(1934)年のあいだには、大正12(1923)年の関東大震災があります。会館は時計塔と壁だけを残して内部が焼失し、屋根のドームも失いました。昭和2(1927)年に復旧しましたが、ドームは復元されず、平成元(1989)年6月16日に大正時代の姿へ戻っています。県庁は先代の庁舎が震災で焼失したため、鉄骨鉄筋コンクリートで建て直した4代目です。税関も2代目の庁舎が震災で崩壊したあとの3代目で、震災後の財政難で予算が限られ、表通りに面していない部分が一部4階建てになりました。震災の被害の数字と街に残る跡は、関東大震災の記事に書きました。

編集部の考え

この3つを取り上げたのは、外から眺める塔として知られる建物が、それぞれ決まった日に中を開けているからです。県庁本庁舎は平日の8時30分から17時15分に6階と屋上を、横浜税関は年末年始と点検日のほかは毎日10時から16時に1階の資料展示室を、開港記念会館は毎月15日に講堂と1号室まで開けています。県庁の6階には4代の庁舎の歴史、税関の1階には摘発した密輸の手口の再現、会館の2階には資料コーナーがあります。

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