18時30分、法螺貝とラッパの合図で、奈良市消防団員約300人が若草山の山肌に一斉点火します。花火はその15分前、18時15分から。奈良県のよくある質問によると、少雨なら実施し、中止になっても後日への延期はありません。
1月第4土曜日、2027年は1月23日
奈良県の公式サイトには、若草山焼き行事が「毎年1月の第4土曜日に開催される奈良の早春の伝統行事」とあります。2027年1月の第4土曜日は23日です(暦から数えた日付で、奈良県の案内には2027年の具体的な日付はまだ出ていません)。
奈良公園室の資料(出典は「奈良公園史」)によると、開催日は時代とともに変わってきました。昭和25年(1950年)に成人の日(1月15日)の開催となり、平成11年(1999年)のハッピーマンデー法施行で成人の日前日の日曜に、平成21年(2009年)から今の1月第4土曜日になりました。
16時45分の御神火奉戴祭から、18時30分の一斉点火まで
奈良県の「聖火行列・祭典」と「花火・山焼き」の各ページによると、当日の流れは次のとおりです。
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 13:00〜18:00頃 | 春日の大とんど(春日大社境内・飛火野) |
| 16:45 | 御神火奉戴祭(飛火野・大とんど会場) |
| 17:05 | 聖火行列出発(飛火野) |
| 17:25 | 松明点火(水谷橋付近) |
| 17:40 | 野上神社祭典(若草山麓) |
| 18:15 | 大かがり火へ点火、大花火の打ち上げ開始 |
| 18:30 | 一斉点火(奈良市消防団約300人) |
奈良市消防団は大かがり火から松明に火を移し、法螺貝とラッパの合図で、約33ヘクタール・周囲3,800メートルの草地に一斉点火します。花火は約600発。県内でも珍しい尺玉が上がり、奈良県は「奈良県最大級」とうたっています。火は点火後一気に燃え広がり、30分程度で燃え終わる、と県は説明しています。

鶯塚古墳の言い伝えから、寺社立ち会いの山焼きへ
若草山三重目の頂上には鶯塚古墳という前方後円墳があります。奈良県の説明によると、この古墳から幽霊が出るという言い伝えがあり、山を焼かないと良くないことが起こるともいわれ、通る人が勝手に火をつけるようになったと伝わります。これで東大寺境内に火が迫る事件が続き、1738年12月、奈良奉行所は若草山への放火禁止の立て札を立てました。それでも放火は絶えず、江戸時代末期頃からは東大寺・興福寺と奈良奉行所が立ち会って山を焼くようになった、と奈良県は説明しています。

少雨なら決行、中止でも延期はない。18時から19時30分頃はバスも通れない
奈良県のよくある質問によると、少雨の場合は実施し、当日午前9時までに関係者が集まって実施の有無を決めます。強風や大雪などの荒天、行政の指示があれば中止もありえます。奈良県に強風や大雪の警報が出ているかどうかは、都道府県ごとの警報への直リンクから確かめられます。中止になっても、後日への延期はないと奈良県は説明しています。乾燥状況によっては、点火しても山に火がつかない場合もあるということです。
奈良市観光協会のイベントページによると、令和7年度(2026年1月の回)は「若草山麓ゲート内」と「奈良公園バスターミナル屋上」が有料エリアでした。2027年1月の回の有料エリアの案内は、まだ出ていません。
奈良県のよくある質問によると、当日は専用駐車場がなく、県庁東交差点〜大仏前交差点、大仏前交差点〜若草山の区間で、15時頃から一般車の通行規制、18時から19時30分頃まではバス・タクシーも含む全面規制がかかります(近年の実績。時間は混み具合に応じて警察が判断するので前後する、と県は断っています)。新若草山ドライブウェイも昼から通れなくなり、消火が終わる20時頃に解除されます。来場者数は例年約3万人です。
近鉄奈良駅から歩いて30分。JR奈良駅からは、県の案内が38分と50分に分かれる
奈良県の「若草山麓へのアクセス」ページによると、徒歩の場合は近鉄奈良駅から東へ約30分、JR奈良駅からは東へ約38分です。同じ県のよくある質問のページは、JR奈良駅からの徒歩を約50分としていて、数字が分かれています。JR奈良駅から歩くなら、長いほうで見ておくのが無難です。バスの場合、近鉄奈良駅西北出口すぐの1番のりばから奈良交通バス・市内循環(外回り)で「東大寺大仏殿・春日大社前」まで5分、下車後徒歩約15分。春日大社本殿ゆきなら終点まで8分、徒歩約5分です。
JR奈良駅からは東出口すぐの2番のりばが同じ系統の乗り場で、市内循環(外回り)は8分、春日大社本殿ゆきは13分。この案内によると、春日大社本殿ゆきの最終便はJR奈良駅16時58分発、土日祝だけ走るぐるっとバスの当日の最終便は15時35分発です。市内循環の最終便の時刻は、この案内にはありません。
遠くから来て18時30分の点火に合わせるなら、前の晩の宿は楽天トラベルの近鉄奈良駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。山麓から歩いて30分の駅なので、その近くに泊まれば、19時30分頃までの交通規制が解けるのを待たずに帰れます。
奈良市観光協会によると、若草山の開山期間は3月第3土曜日から12月第2日曜日まで、時間は9時から17時、入山料は大人(中学生以上)150円・小学生80円です。1月の山焼きの日は、この期間の外です。

大阪難波・京都からの近鉄特急、東京・新横浜からは新幹線
近鉄の運賃特急料金表によると、大阪難波⇔近鉄奈良は普通運賃680円・特急料金520円、京都⇔近鉄奈良は普通運賃760円・特急料金520円です。京都線・橿原線には快速急行がなく、特急・急行・準急・普通が走ります。難波線・奈良線には特急・快速急行・急行・準急・区間準急・普通の6種別があります。
西日本旅客鉄道は2026年3月14日のダイヤ改正から、京都〜奈良を結ぶ臨時特急「いにしへ」を一部の土休日に設定すると発表しています。近鉄には「奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩コース」もあり、大阪難波・京都発の1日コースは大人1,800円・小児900円、2日コースは大人2,370円・小児1,190円(特急料金は別)で、近鉄電車の往復とフリー区間、奈良交通バスのフリー区間が乗り放題になります。通年発売で、乗車日の1か月前から当日まで駅窓口で買えます。
東海道新幹線の「のぞみ」は東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪に停車する、とJR東海ツアーズは案内しています。横浜・新横浜からは、京都駅か新大阪駅で近鉄かJRに乗り換える形です。若草山焼きの日に合わせた近鉄・JR西日本の臨時列車は、確認した公式ページには案内がありません。
編集部の考え
花火が18時15分、点火が18時30分、火は30分ほどで燃え終わる。見るものは1時間足らずに収まっていて、そのあいだ山麓への道はバスもタクシーも通れません(近年は18時から19時30分頃)。行きのバスは18時より前に着く便まで。帰りも、その道を通るバスは19時30分頃まで走れません。近鉄奈良駅までは歩いて30分。帰りは歩くつもりでいたほうが早いと思います。
奈良交通の「奈良公園・西ノ京 世界遺産 1-Day Pass」は1日乗り放題で大人600円。昼のうちに東大寺や春日大社をバスで回る日には使えます。夕方は、13時から飛火野で始まっている春日の大とんどを見て、17時5分に聖火行列が出たあと同じ向きに山麓へ歩けば、バスの時刻を気にせずに点火の場所まで行けます。
2027年の日付と有料エリアは、まだ出ていない
当日の交通規制の詳しい区域や、実施・中止の発表は、奈良県の若草山焼き行事のページで確かめてください。有料エリアのチケットについては奈良市観光協会のイベントページに案内が出ます。まだ出ていないのは次の点です。
- 2027年1月の正式な開催日の発表(暦のうえでは23日)
- 2027年の有料エリアの範囲とチケットの購入方法
- 2027年の交通規制の詳しい時間帯
奈良の冬は、12月の春日若宮おん祭、1月の山焼き、3月の東大寺二月堂のお水取りと続きます。ほかの土地の祭りは祭り歳時記の一覧から。