地震や煙、消火を体から体験できる施設は、東京消防庁の本所防災館(墨田区)・池袋防災館(豊島区)・立川防災館、そして江東区有明の「そなエリア東京」(国営東京臨海広域防災公園)です。いずれも入館・体験は無料ですが、予約の仕組みは施設ごとに違います。
1. 早見表:予約の要不要が施設ごとに違う
| 項目 | 本所防災館 | 池袋防災館 | 立川防災館 | そなエリア東京 |
|---|---|---|---|---|
| 体験の中心 | 風水害体験(都市型水害・暴風雨)と消火・応急手当 | 地震・煙・消火に救急か視聴覚などを選ぶ | 4種目まで自分で選べる(土日祝は3種目) | 東京直下72hTOUR(地震後72時間の生存体験) |
| 個人の予約 | 空きがあれば不要(予約が確実) | 空きがあれば不要(予約が確実) | 5名未満なら不要 | 不要(先着順) |
| 団体の予約 | 10名以上は必須 | 必須 | 10名以上は必須 | 10名以上は必須 |
| 料金 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 開館時間 | 9:00〜17:00 | 9:00〜17:00(金曜21:00まで) | 9:00〜17:00 | 9:30〜17:00(入場16:30まで) |
| 休館日 | 水曜日・第3木曜日、年末年始 | 第1・第3火曜日とその翌日、年末年始 | 木曜日・第3金曜日、年末年始 | 月曜日・第2火曜日、年末年始 |
| 地震体験の年齢 | 満3歳以上 | 満3歳以上 | 満3歳以上 | 年齢制限の記載なし |
| 最寄り駅 | 錦糸町駅・押上駅 徒歩10分 | 池袋駅 徒歩5分 | JR立川駅からバス、高松駅から徒歩15分 | りんかい線「国際展示場」駅 徒歩4分 |
| 外国語対応 | ツアーは日本語のみ、通訳者の同行を推奨 | ツアーは日本語のみ、通訳者の同行をお願いしている(外国人向けの通訳付きツアーが年に数回) | ツアーは日本語のみ、通訳者の同行を推奨(外国人向けの通訳付きツアーが年に数回) | 未確認 |
料金・時間・予約条件は2026年9月時点、各施設の公式サイトによります。
2. 東京消防庁の3館は「予約したほうが確実」、そなエリア東京は先着順
本所・池袋・立川の3館は、東京消防庁が運営する「都民防災教育センター」です。個人・家族での来館に予約は必須ではありませんが、体験を希望する場合は予約したほうが確実だと、3館共通のFAQは案内しています。団体の状況によっては、当日ご希望の体験ができなかったり、長くお待ちいただいたりする場合があるためです。
Web予約は、本所・池袋が利用日の5か月前の同日10:00から5日前まで、立川が5か月前の同日から7日前まで受け付けます。1人(1団体)が予約できる回数は、本所・池袋がいずれも5回までです。10名以上の団体は電話でも予約でき、電話予約の場合は「利用確認書」を利用日の2週間前までに提出します。
そなエリア東京は逆に、個人・家族の来館に予約は要りません。当日インフォメーションで名前と人数を申し出る先着順で、東京直下72hTOURは1時間に1回程度、1回あたり個人・家族の合計40名までの設定です。定員を超えた場合は、2階の防災学習ゾーンや屋上庭園を先に見学して待つ案内になっています。団体(10名以上)は事前予約が必要で、見学希望日の6か月前の月の1日9:30から受け付けます(100名を超える学校団体は7か月前の1日9:30から電話でも受付可)。

3. 体験の中身は施設ごとに違う
本所防災館は、都内3館の中で唯一、都市型水害体験と暴風雨体験を備えた「風水害対応型防災館」です。体験ツアーは自然災害コース(シアター・地震・煙・暴風雨・都市型水害、1時間45分)と自助共助コース(シアター・地震・煙・消火・応急手当、1時間45分)、ショートコース(シアター・煙・地震、65分)から選びます。ほかに、毎年6月ごろ4日間だけ実施する「浸水体験(ウォーターツアー)」があります。
池袋防災館の基本ツアー(1時間40分)は、地震・煙・消火の3体験に、救急・VR防災体験・図上訓練・防災動画視聴のいずれか1つを組み合わせます。毎週金曜日には夜間の災害を想定した「ナイトツアー」(17:00〜18:40、19:00〜20:40)があります。
立川防災館は、防災ミニシアター・地震・煙・応急救護・消火・救出救助・VR防災体験の中から、自分で好きな体験を4種目まで選べます(土日祝日とGW・夏休み期間は3種目まで)。1種目30分で、午前は9:15から、午後は13:15からそれぞれ30分ごとに始まります。
そなエリア東京の東京直下72hTOURは、被災地や避難所を再現した実物大のジオラマの中を歩き、地震発生後72時間を生き抜く知恵を学ぶ体験学習です。所要時間は約30〜40分。2階の防災学習ゾーンでは、首都直下地震の被害想定を解説する特設コーナーや、緊急災害現地対策本部の候補地となるオペレーションルームを見学窓から見ることができます。1階には防災グッズを扱う売店「そなえカフェ」と休憩スペースがあります。

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本所防災館には、このほかにVR防災体験(30分)と救出救助体験(40分)もあります。日本語以外を母語とする参加者は1グループ18名までとし、通訳者1名の同行が必要です。暴風雨体験を申し込む場合はタオルを持参してください。レインウェアと使い捨てマスクは館が貸し出します。立川防災館の地震体験コーナーは2026年3月20日にリニューアルオープンし、車いすのまま体験できるスロープとマンションの地震対策の展示が加わりました。3館とも、動きやすい服装と靴下の着用が必要で、サンダルやかかとの高い靴では体験できません。
外国人向けには、東京都生活文化局が都内在住・在勤・在学の外国人を対象に、防災館と連携した「外国人のための防災体験ツアー」を通訳付きで開いています。通訳の言語は回ごとに違い、2026年1月24日の池袋防災館は英語・中国語・韓国語・ミャンマー語でした。開催日と言語は生活文化局のページで確かめてください。
池袋防災館は2026年9月13日、開館40周年記念イベントと、夜間に防災体験ができる「サンセットナイトツアー」(12月19日・1月9日開催)を発表しました。
4. 小さい子どもと車いすでの利用
地震体験の対象年齢は、本所・池袋・立川の3館とも満3歳以上で共通しています。3歳未満の子どもは体験コーナーには参加できませんが、各館とも予約なしで入れる自由見学コーナーがあります。本所には1階に「こども広場」、立川には1階に「こども防災体験広場」があり、体験コーナーとは別に遊べる場所を用意しています。そなエリア東京の東京直下72hTOURには年齢制限の記載がなく、家族での参加を想定した内容です。
車いすでの利用は、立川防災館の地震体験室にスロープが設置され、車いすのまま体験できます。本所防災館の地震体験コーナーも、ガラススクリーンの導入などバリアフリーに配慮した改修が行われています。3館とも、小学生以下が保護者の引率なしで体験コーナーを単独利用することはできません。
車で行くなら、本所防災館の地下駐車場は車高2.0mまで、立川防災館は2.1m未満の車が利用できます(いずれも満車時は近隣の有料駐車場へ)。池袋防災館には駐車場がありません。バスは本所では駐車できず玄関先で降ろすだけ、立川は屋外に3台まで(要連絡)です。そなエリア東京には正面に障がい者用駐車場が2台分あり、利用には事前に管理センターへの連絡が必要です。それ以外の個人向け駐車場はありません。
5. 団体の受け入れ
本所・池袋・立川の3館は、10名以上を団体として扱い、事前予約が必須です。電話予約の場合は「利用確認書」を利用日の2週間前までに提出します。1回あたりの定員は、本所が同一時間帯に最大4グループ・計96名まで、池袋の基本ツアーが最大4グループ・計120名まで、立川は24名ごとに班分けです。外国人の団体で日本語での会話に不安がある場合、3館とも1グループ20名につき通訳者1名の同行を求めています(日本語を十分に理解できない場合の団体上限は60名、小中高校の学校団体は120名まで)。
そなエリア東京の団体(10名以上)は、東京直下72hTOURに1回50名まで参加できます。150名を超える人数の場合、1班最大50名として午前・午後に分けるなど、複数回の予約が必要です。
6. 四谷三丁目の消防博物館とは別の施設
四谷三丁目の消防博物館(東京消防庁消防防災資料センター)は、本所・池袋・立川防災館とは別の施設で、入館無料の博物館6館で開館時間や展示を紹介しています。地震や煙を体から体験するなら、本所・池袋・立川防災館かそなエリア東京を選ぶことになります。
7. 編集部の考え
団体で確実に日時を押さえたいなら、そなエリア東京が一番早く動く必要があります。見学希望日の6か月前の月の1日9:30に予約が開くためです。個人・家族なら、そなエリア東京は予約なしで先着順、東京消防庁3館は5か月前からのWeb予約が確実です。
最寄り駅で選ぶなら、池袋防災館が池袋駅から徒歩5分と一番近く、そなエリア東京もりんかい線「国際展示場」駅から徒歩4分です。本所防災館は錦糸町駅・押上駅から徒歩10分、立川防災館はJR立川駅からバスかモノレール高松駅から徒歩15分で、少し時間がかかります。
災害への備えを旅先でも調べたいなら、旅先の大雨・地震で開く公式ページも合わせて確認してください。