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高寺芯そばは会津坂下の白い十割そば:芯粉と湯ごねの由来、食べられる店

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白い花をつけたそばが丘のなだらかな斜面いっぱいに広がり、奥に林と山並みが見える会津坂下のそば畑
会津坂下町の袋原地区のそば畑(2011年9月18日撮影。高寺地区の畑ではない) 写真: Kuratch(CC BY-SA 3.0、Wikimedia Commons)

高寺芯そばは、茹でると白く透き通る十割そばです。福島県の会津坂下町で、そばの実の中心だけを粉にし、つなぎを使わずに熱湯でこねて手で打ちます。文化庁が、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を認定する「100年フード」の令和7年度の認定で、未来の100年フード部門に入りました。申請したのは会津坂下町そば振興委員会で、会津坂下町観光物産協会のページにある認定日は2026年2月27日です。

米の代用だったそばが芯粉になるまで

認定の文は振興委員会が書いたもので、高寺地区の話から入ります。高寺地区は町の山間にあり、「戦前から米が不作の時に米の代用としてそばが食されてきました」。戦時中は食糧が足りず、そば殻さえ貴重な食糧だったといいます。戦後に食糧が安定したころ、そばの実の中心部分だけを使う粉へと改良が進み、少しずつ今の高寺芯そばになりました。

そばの実の中心だけを使うので、製粉は5割5分以下までです。その粉で「つなぎを一切使わずに熱湯を使う湯ごね技術で手打ちした十割そば」が高寺芯そばで、「茹でると白く透き通るような見た目で、しなやかでコシがあり」と認定の文は続けます。観光物産協会のお知らせでは、この粉を芯粉と呼び、55%以下に製粉したそば粉と言い換えています。

技術はいまも高寺地区が中心ですが、町内のほかの地区にも広まりました。製麺所を営む職人は、技術を受け継ぐだけでなく、そばの栽培と製粉にもこだわりを持っています。

会津坂下町の特産品のページでは、山間部の澄んだ空気と、昼と夜の寒暖の差が大きい気候が、良質なそばが育つ土地の条件に挙がっています。採れたてのそば粉を100%使い、伸ばすだけでなく打つ。これが町の側から見た、ばんげのそばの作り方です。

認定から新そば配送まで

認定の翌月、2026年3月14日と15日に、東京の日本橋ふくしま館MIDETTEで会津坂下フェアが開かれました。味噌や醤油などの発酵食品と一緒に、高寺芯そばの販売(店内飲食)とそば打ち実演があり、協会のお知らせでは、この告知に芯粉の説明と認定の報告が並んでいます。

秋には、協会が「会津坂下町 そばざんまい」の名で新そば配送を受け付けます。町内の各製麺所の職人が手打ちした十割そばを送料無料で届ける企画で、数量限定・完全予約制です。100年フードに認定された高寺芯そばも、対象の製麺所から配送されます。同じそばざんまいには、そばスタンプラリーもあります。

食べられる店と、予約して買う製麺所

高寺芯そばを買える・食べられる店として、協会のページには次の店が並びます。製麺所で買うときは事前に予約が要ります。連絡先は協会のページにあり、一番下の道の駅のレストランは湯川村の所在です。

店区分と所在営業時間(定休日)
加藤そば道場製麺所・片門8:00〜17:00(定休日なし)
藤川製めん(藤川農産)製麺所・片門8:00〜17:00(定休日なし)
内海そば庵(若宮ばくさく)製麺所・牛川8:30〜17:00(定休日:土日祝日)
角田工房製麺所・小川原10:00〜18:00(不定休)
小熊そば工房製麺所・金上8:00〜18:00(不定休)
民そば屋食事・市中11:00〜14:00(不定休)
食堂いしやま食事・市中11:00〜14:30、16:00〜19:00(不定休)
紋平茶屋食事・気多宮11:30〜14:00(定休日:火曜日・年末年始)
座敷わらしの宿 松林閣食事・大上11:00〜14:30(定休日:木曜日)
ファトリアこもと食事・坂本11:00〜15:00、17:00〜20:00(定休日:月曜日・第3火曜日)
道の駅あいづ湯川・会津坂下 農家レストランくうべえる食事・湯川村ランチ10:30〜15:00(ラストオーダー14:30)(定休日:毎年2月第3水曜日)

製麺所の5軒は、町の特産品のページではそば打ち体験の受け入れ先として同じ名前で並びます。食事の店の営業時間は昼だけの所が多く、夜も開くのは食堂いしやまとファトリアこもとです。

2026年の新そば配送

2026年の注文受付は10月1日から10月23日までです。商品は生そばの5合と1升で、届く日は11月14日か11月15日のどちらかを選びます。配送時間は午前中、14時〜16時、16時〜18時、18時〜20時、19時〜21時から指定します。町内で受け取るなら、11月13日か11月14日の午後3時〜午後5時30分に、役場東分庁舎内の会津坂下町観光物産協会で渡されます。

注意事項に、製麺所は選べない、とあります。配送日数の都合で、届け先は東北6県・関東1都6県・新潟県・長野県に限られます。生そばは受け取りが遅れると切れやすくなるので、必ず受け取れる日時を指定するよう協会は求めています。注文は協会のオンラインショップの注文ページか、申込書のPDFをダウンロードしてFAXで送ります。値段と、新そば配送のほかに高寺芯そばを取り寄せられるかは未確認で、協会のオンラインショップで確かめます。

会津坂下駅から

最寄りはJR只見線の会津坂下駅です。JR東日本の時刻表(土曜・休日)では、会津若松方面は9時57分の次が13時41分で、昼の便が空きます。帰りの列車を決めてから店を選ぶ形になります。駅前広場には、町出身の歌手春日八郎のブロンズ像があり、デビュー曲の「赤いランプの終列車」が流れます。

駅から高寺地区や各店への路線バスは、町が案内する会津圏域バスマップ(PDF)と、会津バスのサイトの時刻・乗り継ぎ・運賃の検索で調べます。製麺所は片門、牛川、小川原、金上と町内に散らばっているので、行く店を決めてから足を調べます。

編集部の考え

会津坂下町そば振興委員会は、高寺地区で米の代用だったそばを、芯粉だけの十割そばとして文化庁に申請し、令和7年度の未来の100年フード部門に認定されました。製麺所を営む職人は、技術を受け継ぐだけでなく、そばの栽培と製粉にもこだわりを持っています。協会の一覧にある製麺所の5軒は、どこも買うのに事前に予約が要り、町の特産品のページでは同じ5軒がそば打ち体験の受け入れ先です。秋の新そば配送では製麺所を選べないので、高寺芯そばが届くかは製麺所しだいです。

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