柳津のあわまんじゅうは、粟と餅米の生地で作った黄色い饅頭です。福島県柳津町の福満虚空藏菩薩圓藏寺の門前で、はせ川屋・岩井屋・いなばや菓子店・小池菓子舗の4店が作っています。岩井屋の商品の案内では、もち米と粟を使った黄色い皮でこしあんを包んで蒸したもので、消費期限は3日程度、冷凍なら2週間程度です。
文化庁が、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を認定する「100年フード」の令和7年度の認定で、あわまんじゅうは伝統の100年フード部門に入りました。申請したのは柳津町です。
1818年の柳津大火と喝巌和尚
町が文化庁に出した認定の文は、1818年の柳津大火から始まります。焼けた圓藏寺と門前町の復興にあたった喝巌和尚が、「二度と災難に“あわ(遭)”ないように」と願い、この土地で食べられてきた粟を使った饅頭を職人に作らせ、1829年の本堂再建のときに奉納したのが始まりとされます。その文はいまの様子を、「厄除けを願う“お護符の菓子”として多くの参詣者に親しまれており」と続けます。
門前の小池菓子舗のトップページにも、同じ年の大火の話があります。こちらは、喝巌和尚が「御護符として配ったものが柳津の名物になった」と言われている、という形で、奉納の年は出てきません。観光物産協会の一覧は、岩井屋をあわ饅頭の元祖といわれる店として載せています。岩井屋の沿革には、創業から200年近く、五代にわたって味を守ってきた、とあります。
福満虚空藏菩薩圓藏寺と門前町
圓藏寺は、寺のページによると大同2年(807年)に徳一大師が開き、本尊の福満虚空藏菩薩は弘法大師が刻んだと伝えられています。日本三所の虚空蔵菩薩の一つに数えられ、丑歳と寅歳生まれの守り本尊だ、と寺は説明しています。虚空藏堂を建て直すとき、大きな材木を運ぶ手伝いに赤毛の牛の群れが現れた、という赤べこ発祥の伝説もこの寺のものです。観光物産協会の只見線の特集には、圓藏寺の周りは門前町として栄え、柳津温泉は古くから圓藏寺の宿坊として栄えた、とあります。
開門は4月1日から11月末日が午前7時、12月1日から3月末日が午前7時30分で、閉門はどちらも午後3時45分です。年中行事は1月7日の七日堂(裸詣り)から10月9日の龍蔵権現祭礼まで、寺のページに月ごとに載っています。
門前の4つの店
観光物産協会の「買う」の一覧であわまんじゅうの店として載っているのは、次の4店です。営業時間と定休日は協会の掲載の値です。
| 店 | 住所 | 営業時間 | 定休日 |
|---|---|---|---|
| はせ川屋 | 柳津町柳津字岩坂町甲180 | 8:00〜17:00 | 不定休 |
| 岩井屋 | 柳津町大字柳津字寺家町甲147 | 未確認 | 不定休 |
| いなばや菓子店 | 柳津町柳津字岩坂町甲208 | 9:00〜17:00 | 不定休 |
| 小池菓子舗 | 柳津町字岩坂町甲206 | 8:00〜20:00(なくなり次第終了) | 年中無休 |
店ごとの違いも協会の一覧にあります。いなばや菓子店は、つぶあんと白あん入りのあわまんじゅうを出し、季節限定の桜あわまんじゅうもあります。小池菓子舗は地元の農家と契約した地元のあわともち米を100%使い、桜と山塩のあわまんじゅう、秋限定の栗あわまんじゅうを作っています。小池はあわまんじゅう作り体験も受けていて、10名から、1名1200円(中学生以下900円)です。はせ川屋には季節に合わせた桜、よもぎ、ごま、かぼちゃのまんじゅうがあります。
小池菓子舗のあわまんじゅうは柳津の本店のほか、直売所の憩の館ほっとinやないづ(柳津町柳津下平乙151-1)で職人が作るところを見ながら買えます。会津若松市の飯盛山と鶴ヶ城会館、郡山市のヨークパーク店でも売っています。
会津柳津駅まで只見線で
最寄り駅はJR只見線の会津柳津駅です。観光物産協会の只見線の特集では、会津若松駅から只見線で約1時間、会津柳津駅で降りて徒歩10分ほどで圓藏寺です。只見線は会津若松駅と新潟県魚沼市の小出駅を結ぶ全長135.2km、36駅の路線で、2011年7月の新潟・福島豪雨で鉄橋が流されるなどの被害を受け、2022年秋に全線で再開しました。時刻表は、只見線ポータルサイトがJR東日本のページを案内しています。会津柳津駅の木造平屋建ての白い駅舎は、東北の駅百選に入っています。車なら磐越自動車道の会津坂下ICが最寄りです。
取り寄せと日持ち
岩井屋は電話・FAX・問い合わせフォームとオンラインショップで注文を受けています。あわまんじゅうは税込で1個140円、10個入1,400円。支払いは代金引換で、送料は60サイズ2kg以内が関東・東北・信越へ850円、4〜9月はクール便代440円が別にかかります。小池菓子舗は注文フォームで受け、あわまんじゅう10個入が税込1500円。冷凍で送り、到着まで5〜7日ほどかかり、送料にクール代440円が加わります。支払いは郵便振替です。小池のトップページには、原料が餅米と粟なので固くなったら一度蒸してから食べるように、とあります。いなばや菓子店とはせ川屋の取り寄せは未確認です。
行く前に品を見ておくなら、楽天市場であわまんじゅうを探すPRで、箱の個数や冷凍での送られ方を一覧で見られます。
編集部の考え
柳津町があわまんじゅうを文化庁の100年フードに申請し、令和7年度の伝統の100年フード部門に認定されました。あわまんじゅうの始まりは、1818年の柳津大火のあと、焼けた圓藏寺と門前町の復興にあたった喝巌和尚が粟の饅頭を職人に作らせ、1829年の本堂再建のときに奉納したこと、とされます。門前の小池菓子舗は、同じ和尚が御護符として配ったものが名物になったと言われている、とトップページに載せています。岩井屋は創業から200年近く、五代にわたって作っています。認定の文にある門前の専門店は、観光物産協会の一覧では、はせ川屋・岩井屋・いなばや菓子店・小池菓子舗の4店です。