運転を終えた寝台列車の車両で、今も泊まれる場所は4か所あります。北海道北斗市の北斗星(北斗星スクエア)、秋田県小坂町のあけぼの(小坂鉄道レールパーク)、熊本県多良木町のはやぶさ(ブルートレインたらぎ)、岩手県岩泉町の日本海(CYMBALS)です。見学だけなら、京都鉄道博物館でトワイライトエクスプレスの車両が見られます。北海道から九州まで、当サイトが公式サイトで確かめられた場所と条件です。
見学・宿泊できる場所の一覧
| 場所 | 車両 | 条件 | 最寄り駅 |
|---|---|---|---|
| 京都鉄道博物館 トワイライトプラザ(京都市下京区) | トワイライトエクスプレス(EF81形103号機、食堂車スシ24形1号車、A個室スロネフ25形501号車) | 見学のみ。入館料 一般1,500円、開館10:00〜17:00(入館16:30まで)、休館は毎週水曜(祝日は開館) | 嵯峨野線「梅小路京都西駅」 |
| 北斗星スクエア(北海道北斗市茂辺地) | 北斗星(保存車両2両) | 宿泊可。1泊素泊まり5,000円から、9室・定員20名(2026年3月時点の北斗市の案内) | 道南いさりび鉄道「茂辺地駅」から徒歩約8分 |
| 小坂鉄道レールパーク(秋田県小坂町) | あけぼの(24系客車。A寝台個室スロネ24-551、B寝台個室オハネ24-555) | 宿泊可。令和8年度は5月2日開始、予約は電話0186-29-3890(9:30〜16:00)のみ。A寝台個室1部屋2名15,000円・1名13,000円、B寝台個室 上段6,600円・下段6,300円 | JR花輪線「十和田南駅」からバス(秋北バス小坂行き)約25分+徒歩約2分 |
| ブルートレインたらぎ(熊本県多良木町) | はやぶさ(JR九州から購入した3両。開放型4ベッドの1号車、個室18室の3号車) | 宿泊可。電話0966-42-1120(6:00〜20:00)またはオンラインで予約 | くま川鉄道「多良木駅」から徒歩1分 |
| CYMBALS(岩手県岩泉町、旧ふれあいらんど岩泉) | 日本海(24系客車。現存する開放型A寝台としては全国で唯一の1両と、開放型B寝台2両) | 宿泊可(1両貸切も可)。素泊まり、料金は公式サイトに具体額の記載を確認できず、予約は電話0194-22-5211のみ | 公式サイトに鉄道での行き方の案内なし(車での来園が前提) |
| トレインホステル北斗星(東京都中央区日本橋馬喰町) | 北斗星の内装パーツを再利用した客室 | 公式サイトの更新が2016年で止まっている(後述) | JR「馬喰町駅」 |
トワイライトエクスプレスは京都鉄道博物館で見られる、宿泊はできない
1989年に登場し、2015年3月12日に引退した寝台特急「トワイライトエクスプレス」は、京都鉄道博物館のトワイライトプラザに3両が展示されています。A個室車両のスロネフ25形501号車は「スイート」1室と「ロイヤル」4室を備えた車両で、食堂車のスシ24形1号車、牽引した電気機関車EF81形103号機とあわせて見学できます。展示なので車内に入って寝台を見ることはできますが、宿泊はできません。入館料は一般1,500円、開館は10時から17時(入館は16時30分まで)、休館日は毎週水曜日です。
遠くから来て開館の10時に合わせるなら、前の晩の宿は楽天トラベルの京都駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。京都駅から嵯峨野線に乗り換えて梅小路京都西駅へ向かえます。
北斗星は北斗市の「北斗星スクエア」に泊まれる
北斗星は1988年から2015年8月まで、上野〜札幌間を走った寝台特急です。北海道北斗市の茂辺地地区では、旧茂辺地中学校のグラウンド跡に車両2両が2016年7月から保存・展示されており、これは北斗市民有志のクラウドファンディングで全国から1,000人を超える支援を集め、解体寸前だった車両を残したものです。2022年4月22日、「北斗星スクエア」として宿泊施設が開業しました。北斗市の案内(2026年3月時点)では、宿泊料金は1泊素泊まり5,000円から、部屋数は9室、収容人数は20名です。

あけぼのは小坂鉄道レールパークで、令和8年度は5月2日から宿泊できる
寝台特急「あけぼの」は1970年から44年間、上野と秋田・青森方面を日本海側経由で結びました。秋田県小坂町の小坂鉄道レールパークでは、24系客車を使った宿泊施設「ブルートレインあけぼの」があり、令和8年度(2026年度)の宿泊営業は5月2日(土)から始まっています。予約の受け付けは4月13日(月)9時30分に始まっており、電話(0186-29-3890、受付9時30分〜16時、電話のみ)で申し込みます。宿泊料金は令和8年度から改定され、A寝台個室(定員2名)は2名利用15,000円・1名利用13,000円、B寝台個室(定員1名)は上段6,600円・下段6,300円です。宿泊者は、車両基地の構内約250mを実際に動くB開放寝台車(オハネフ24-12)に乗る体験乗車もできます(別料金)。レールパーク自体の入園料は大人600円、営業期間は4月1日から11月23日、休園日は毎週水曜日です。

はやぶさは熊本県多良木町、くま川鉄道は9月20日に全線再開
2009年3月に廃止された寝台特急「はやぶさ」(東京〜熊本間)の車両3両は、JR九州から購入されて熊本県多良木町の「ブルートレインたらぎ」になっています。1号車のスハネフ14-3は開放型4ベッドタイプ(2ベッド室1室、4ベッド室7室)、3号車のオハネ15-2003は個室タイプ18室、2号車のオハネ15-6は交流スペースです。2025年1月1日から利用料金とチェックイン・チェックアウトの時間が改定され、電話(0966-42-1120、6時〜20時)かオンラインで予約します。
最寄りは、くま川鉄道の多良木駅から徒歩1分です。くま川鉄道は2020年7月の豪雨で被災し、人吉温泉〜肥後西村間は代替バスでの運行が続いていましたが、公式サイトの発表によると2026年9月20日から全線で運転を再開します。多良木駅は、すでに列車が走っている肥後西村〜湯前間にあります。なお、多良木へ向かう際に使うJR九州の肥薩線(八代〜人吉方面)は、公式サイトによると2026年9月19日時点で被災のため運休中で、高速バスでの案内になっています。
日本海は岩手県岩泉町の「CYMBALS」、現存する開放型A寝台は全国で唯一
大阪と青森を結んだ寝台特急「日本海」の24系客車は、岩手県岩泉町の宿泊・キャンプ施設「CYMBALS」(旧ふれあいらんど岩泉)にあります。同施設は令和2年の台風10号豪雨で被災した「ふれあいらんど岩泉」を再整備したもので、2025年4月24日にグランドオープンしました。公式サイトによると、ここにある開放型A寝台車1両は現存する車両として全国で唯一で、開放型B寝台車2両とあわせて当時の姿のまま宿泊できます。1両貸切での利用も可能です。料金は公式サイトに具体的な額の記載を見つけられず、予約は電話(0194-22-5211)のみです。公共交通機関での行き方の案内は見当たらず、車での来園が前提の施設です。
北斗星・あけぼの・日本海はどれも24系の客車です。泊まりに行く前に手元に置くなら、楽天市場の24系寝台車の鉄道模型の一覧PRとAmazonの検索結果PRで製品と値段の幅を見ておけます。
東京・馬喰町の「トレインホステル北斗星」、公式サイトは2016年のまま
北斗星の2段ベッドなど内装の一部を再利用した宿泊施設「トレインホステル北斗星」がJR馬喰町駅そばにありました。2026年9月19日に確かめた公式サイトは2016年12月のグランドオープン案内のままで、宿泊予約のフォームは2017年2月28日までの受付案内で止まっています。運営していた株式会社R.projectの現在の公式サイトの事業紹介は、キャンプ事業・合宿事業・BBQ事業の3つで、ホステル事業の記載はありません。この2点から、当サイトは今は宿泊を受け付けていないとみています。
カシオペアは2025年6月30日に運行を終え、1号車は大宮の施設に
寝台特急カシオペア(E26系客車)は1999年7月16日に運行を始め、JR東日本の発表によると寝台特急列車としての定期運行は2016年3月26日に終わりました。その後は団体専用のツアー列車「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」として不定期に走っていましたが、この臨時列車としての運行も2025年6月30日で終わっています。上野駅では同年7月12日に「25年間ありがとうイベント」が開かれました。
JR東日本は2025年9月3日、1号車(スロネフE26。展望室タイプの「カシオペアスイート」がある車両)を、さいたま市大宮区で建設中の複合施設「(仮称)桜木PPJ」(JR大宮駅西口から徒歩約10分)に移設して展示すると発表しました。施設の竣工・オープンは2027年春の予定で、2026年9月19日の時点では展示の詳しい内容は「検討中」のままです。ほかの11両がどうなったかは、この発表には書かれていません。


新横浜からの行き方
京都鉄道博物館へは、東海道新幹線で京都駅まで行き、嵯峨野線に乗り換えて梅小路京都西駅で降ります。北斗星スクエアへは、東京駅で東北・北海道新幹線「はやぶさ」に乗り継いで新函館北斗駅へ行き、道南いさりび鉄道に乗り換えます。小坂鉄道レールパークへは、東京駅で東北新幹線に乗り継いで盛岡駅まで行き、IGRいわて銀河鉄道・花輪線を経て十和田南駅で降ります。ブルートレインたらぎへは、山陽・九州新幹線で熊本方面へ向かいますが、そこから人吉方面へ結ぶJR九州の肥薩線は運休中のため、くま川鉄道公式サイトの案内どおり高速バスでの乗り継ぎになります。
編集部の考え
北斗星、あけぼの、はやぶさ、日本海と、泊まれる車両は北海道から九州まで散らばっています。どこも公共交通機関だけで行くには乗り継ぎが多く、車のほうが現実的な場所が目立ちました。それでも、くま川鉄道が2026年9月20日に全線で運転を再開するというのは、たらぎへ行く人にとって大きな変化だと思います。
トレインホステル北斗星のように、公式サイトが更新されないまま残っている例もありました。行く前には、施設の公式サイトの一番新しい日付を確かめる、という手順を先に決めておくのがよいと思います。