関東の私鉄とJR東日本には、乗車券のほかに座席指定券を買って席を決めておく「通勤ライナー」型の列車が十数本あります。座席指定の料金は列車によって300円から1,060円まで幅があり(営業キロで決まる特急「湘南」は別)、買い方は各社のチケットレスサービスが中心です。座席を指定しない普通列車グリーン車は、比べるために表の最後に並べました。京王ライナーは2026年10月1日運行分から料金が変わり(9月までは410円均一)、S-TRAINは横浜からも西武秩父へ乗れます。会社ごとの公式サイトで2026年9月時点に確かめた区間・時間帯・料金・買い方が、次の表です。
一覧:会社・区間・料金
| 列車名 | 会社 | 走る区間 | 走る日と時間帯 | 座席指定の料金(大人) | 買い方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 京王ライナー | 京王電鉄 | 京王線・高尾線・相模原線(新宿〜京王八王子・高尾山口・橋本) | 毎日。上り(新宿行き)は朝、下り(新宿発)は夕方〜夜 | 2026年10月1日運行分から、チケットレスは平日500円・土休日400円、券売機は平日600円・土休日500円(9月までは410円均一) | 京王チケットレスサービス(7日前7:00〜)、当日分は各駅の券売機 |
| S-TRAIN | 西武鉄道・東京メトロ・東急電鉄・横浜高速鉄道 | 平日は西武池袋線・有楽町線(所沢〜豊洲)、土休日は西武秩父線・副都心線・東横線・みなとみらい線(西武秩父〜元町・中華街) | 平日は朝の上りと夕方〜夜の下り、土休日は朝から夜まで1日数本 | 所沢〜豊洲510円。西武秩父〜横浜・みなとみらい・元町・中華街1,060円 | 西武のチケットレスサービス、駅窓口・指定席券売機 |
| 拝島ライナー | 西武鉄道 | 西武新宿線・拝島線(西武新宿〜拝島) | 平日のみ。朝の上り3本、夕方〜夜の下りは毎時1本 | 400円均一(距離にかかわらず。下りを小平〜西武立川から乗る場合は指定券不要) | チケットレスサービス、駅窓口(拝島〜小平間の各駅に券売機なし) |
| TJライナー | 東武鉄道 | 東武東上線(池袋〜小川町、川越・川越市経由) | 毎日。下り(池袋発)は夕方〜夜、上りは早朝〜午前(土休日は本数が減る) | 上り(池袋行き)460円、下り(小川町方面)360円(ふじみ野以遠から乗る下りは不要) | 「トブチケ!」チケットレスサービス、対象駅の指定席券売機 |
| 川越特急 | 東武鉄道 | 東武東上線(池袋〜小川町) | 毎日、朝夕を中心に運転 | 座席指定なし。乗車券のみで乗車可(特急料金不要) | 座席指定券は不要 |
| THライナー | 東武鉄道・東京メトロ日比谷線 | 東武伊勢崎線・日比谷線(久喜〜恵比寿、下りは霞ケ関発) | 毎日。上りは朝2本、下りは夕方〜夜5本 | 久喜・東武動物公園・春日部⇔日比谷線各駅680円、せんげん台・新越谷⇔日比谷線各駅580円 | 「トブチケ!」、駅窓口・券売機(乗車1か月前から発売) |
| Q SEAT(大井町線) | 東急電鉄 | 大井町線・田園都市線(大井町〜長津田) | 平日の夜のみ | 500円均一 | Qシートチケットレスサービス、一部駅の改札窓口 |
| Q SEAT(東横線) | 東急電鉄・横浜高速鉄道 | 東横線・みなとみらい線(渋谷〜元町・中華街) | 平日の夜のみ | 500円均一 | Qシートチケットレスサービス、急行停車駅の改札窓口 |
| モーニング・ウィング号/イブニング・ウィング号 | 京浜急行電鉄 | 本線・久里浜線(泉岳寺・品川〜横須賀中央・三浦海岸) | 平日のみ。朝3本(モーニング)、夕方〜夜に複数本(イブニング) | Wing Ticket 300円均一 | KQuick、駅の改札窓口 |
| ウィング・シート | 京浜急行電鉄 | 本線(横浜〜三崎口方面の快特2号車) | 土・日・祝日の日中 | Wing Ticket 300円均一 | KQuick、車内(現金500円・PayPay) |
| モーニングライナー/イブニングライナー | 京成電鉄 | 京成本線(京成上野・日暮里〜京成成田・成田空港) | 毎日。朝の上り4本、夕方〜夜の下り6本 | 京成上野・日暮里〜成田空港950円、〜京成成田600円 | 駅のライナー券発売窓口、旅行代理店(乗車1か月前〜2日前) |
| モーニングウェイ/ホームウェイ(ロマンスカー) | 小田急電鉄 | 小田原線ほか(新宿〜町田・海老名・小田原方面など) | 平日の朝(上り)・夕方以降(下り) | 一般のロマンスカーと同じ特急料金 | 詳しくは小田急ロマンスカーの記事 |
| 特急「湘南」 | JR東日本 | 東海道線(東京〜小田原。横浜は通過) | 平日の朝夕 | 営業キロで決まる指定席特急券(自由席なし) | 指定席券売機・みどりの窓口・えきねっと |
| 普通列車グリーン車 | JR東日本 | 東海道線・横須賀線・湘南新宿ラインなど | 毎日、対象列車の全時間帯 | 座席の指定なし。Suicaグリーン券 50kmまで750円・100kmまで1,000円・101km以上1,550円 | 詳しくは普通列車グリーン車の記事 |
京王ライナーは10月1日から料金が2段階に
京王ライナーは新宿と京王八王子・高尾山口・橋本を結び、下り(新宿発)は平日17時から23時台、土休日も16時から22時台まで走ります。上り(新宿行き)は平日の朝、土休日は午前中です。座席指定料金は9月まで410円均一でしたが、京王電鉄が2026年8月20日に発表したとおり、2026年10月1日に運行する列車から、京王チケットレスサービスの購入額が平日500円・土休日400円、券売機での購入額が平日600円・土休日500円に分かれました。あわせて、優先席の向かいの簡易腰掛けを3分割した「立席」(400円、チケットレス限定)が平日の一部列車に加わっています。座席指定券を持たずに乗った場合の車内精算額も、700円から1,000円に上がりました。

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西武はS-TRAINと拝島ライナーの2本
西武鉄道の座席指定列車は2本あります。S-TRAINは平日が所沢〜豊洲(西武池袋線・東京メトロ有楽町線)、土休日が西武秩父〜元町・中華街(西武秩父線・東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線)と、曜日によって走る区間が変わります。拝島ライナーは西武新宿線・拝島線の西武新宿〜拝島を平日だけ走り、料金は距離にかかわらず大人400円・小児200円です。拝島行きの下りを小平〜西武立川の各駅から乗る場合は指定券が要らず、乗車券だけで空いている席に座れます(指定券を持つ人が来たら席を譲ります)。どちらも西武の公式サイトに座席の号車や券売機の場所が載っていて、拝島〜小平間の各駅には券売機がないため、その区間から乗る人はチケットレスサービスが前提になります。
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東武はTJライナー、THライナー、そして無料の川越特急
東武東上線の池袋〜小川町には、座席指定のTJライナーと、特急料金の要らない川越特急が走ります。2019年3月の新設時、東武鉄道は川越特急について「特急料金不要」「乗車券のみで乗車可」と発表しました(2019年1月17日のプレスリリース)。TJライナーは同じ50090形のクロスシート車を使いながら座席指定制で、料金は上り(池袋行き)460円、下り(小川町方面)360円です。ふじみ野より先から乗る下り列車だけは座席指定券がいりません。もう一本のTHライナーは東武伊勢崎線と東京メトロ日比谷線を直通し、久喜・東武動物公園・春日部と日比谷線各駅の間が680円、せんげん台・新越谷と日比谷線各駅の間が580円です。TJライナーもTHライナーも土休日に運転します。東武の時刻表(2025年3月15日改正)では、TJライナーは平日が上り5本・下り15本、土休日が上り3本・下り11本で、THライナーは平日・土休日とも上り2本・下り5本です。

東急のQ SEATは大井町線と東横線の2つ
東急電鉄のQ SEATは、大井町線(大井町〜長津田、3号車)と東横線(渋谷〜元町・中華街、5号車)の2つがあり、どちらも平日の夜だけ、料金は大人・小児とも500円均一です。東横線のQ SEATは、みなとみらいエリアの大規模イベントに合わせて2026年6月2日だけ運休したことがありますが、2026年9月19日時点で東急電鉄のサイトにサービス終了の発表は見当たりません。乗車駅は渋谷・中目黒・学芸大学・自由が丘・田園調布・多摩川・武蔵小杉・日吉・綱島・菊名・横浜で、横浜駅も含まれます。

京急は平日のウィング号、土休日はウィング・シート
京浜急行電鉄の座席指定サービスは3種類です。平日朝の「モーニング・ウィング号」は1日3本、平日夕方から夜の「イブニング・ウィング号」は複数本走り、どちらも品川・泉岳寺方面と横須賀中央・三浦海岸方面を結びます。土・日・祝日の日中は「ウィング・シート」に替わり、特定の快特列車の2号車が指定席になります。3つとも座席指定券(Wing Ticket)は大人・小児同額の300円で、KQuickで買えます。ウィング・シートはKQuickでの発売が乗車8日前の4時30分からと決まっており、車内でも現金500円かPayPayで買えます。
京成のモーニングライナー・イブニングライナーは毎日走る
京成電鉄のモーニングライナー・イブニングライナーは、京成上野・日暮里と京成成田・成田空港の間を、平日だけでなく土曜・休日にも走ります。朝の上りは4本、夕方から夜の下りは6本です。特急料金は2024年12月の改定後、距離に応じた区分制になっていて、京成上野・日暮里〜成田空港は950円、〜京成成田は600円です。ライナー券は京成上野駅のライナー券発売窓口や各駅の窓口、旅行代理店で、乗車日の1か月前から2日前まで買えます。
小田急のロマンスカーとJRの湘南・グリーン車
小田急のモーニングウェイ(平日朝の上り)とホームウェイ(夕方以降の下り)は、通勤・通学向けのロマンスカーで、町田・海老名にも多くの列車が停まります。座席指定料金は一般のロマンスカーと同じ体系で、料金・買い方・展望席の取り方は小田急ロマンスカーの記事にまとめています。JR東日本では、特急「湘南」が東京と小田原を平日の朝夕に結び、全車座席指定で自由席はありません。特急料金は営業キロの区分で決まります。座席の指定がなく、普通列車の一部に連結されているのが普通列車グリーン車で、Suicaグリーン券なら50kmまで750円です。仕組みと買い方は普通列車グリーン車の記事に分けました。
相鉄の公式サイトに座席指定列車の案内は見当たらない
当サイトは2026年9月19日時点で、相模鉄道の公式サイトに座席指定列車の案内を見つけられませんでした。乗車券の案内ページに載っているのは普通・定期・回数・団体乗車券・入場券・PASMO・タッチ決済といった種類だけで、追加料金を払って座る仕組みは出ていません。
横浜から使えるもの
横浜駅・みなとみらい線の駅を使う人に関わるのは、主に2つです。S-TRAINは土休日、みなとみらい線・東横線の横浜・みなとみらい・元町・中華街の各駅から西武秩父まで1,060円で乗れます。2026年3月14日改正の時刻表では、横浜7時54分発の下り1号が西武秩父に10時03分に着きます。京急のウィング・シートは、土休日の下り(三崎口方面)の乗車駅に横浜駅が含まれ、上り(品川方面)は三崎口〜上大岡間からの乗車に限られます。東横線のQ SEATも横浜駅から乗車でき、平日夜に元町・中華街方面か渋谷方面へ座って移動できます。一方、特急「湘南」は東京発の下りで品川の次が大船となり、横浜駅は通過します。横浜駅から座って小田原方面へ向かうなら、踊り子か普通列車グリーン車を使うことになります。
訂正(2026年10月19日): 「東武はTJライナー、THライナー、そして無料の川越特急」で、TJライナーは平日中心と書いていましたが、東武の時刻表では土休日にも上り3本・下り11本が走っていました。