霞ヶ浦と北浦の佃煮は、湖の小魚やエビをしょう油と砂糖で煮た加工品です。常磐線の土浦駅で降りて買うなら、店の案内では西口から歩いて約3分のところに小松屋食品があります。ほかの店は土浦市の郊外や、かすみがうら市、行方市、潮来市などの湖岸にあり、霞ヶ浦北浦水産振興協議会の店の一覧では、そのうちの何軒かに〔通信販売〕の印が付いています。原料の産地は品ごとに違い、どの品も霞ヶ浦の魚というわけではありません。
協議会は、湖の周りに加工業者が多く、湖で獲れた魚介で佃煮や煮干しを作ってきたことを霞ヶ浦北浦の特徴に挙げています。この食文化は「霞ヶ浦北浦の魚介類食文化~佃煮・煮干し・釜揚げ~」の名で、令和6年度に文化庁の100年フード(伝統部門)に認定されました。申請者は霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合です。
佃煮・甘露煮・煮干しの違い
協議会の加工品のページは、湖の加工品を作り方で分けています。挙がる原料の魚も、加工品ごとに違います。
| 加工品 | 協議会が挙げる原料 | 作り方 | 協議会が挙げる食べ方 |
|---|---|---|---|
| 佃煮 | ワカサギ、シラウオ、ハゼ、フナ、エビ、アミなど | しょう油、砂糖などの調味液で長い時間煮て味付けする | ご飯やお酒と合わせる |
| 甘露煮 | ワカサギ、フナなど | 佃煮より砂糖を多めにして甘めに煮る | ご飯やお酒と合わせる |
| 煮干し | ワカサギ、シラウオ、テナガエビ、ゴタ | 水揚げしてすぐ塩水で煮て、乾燥させる | そのまま食べる。料理の材料にも使う |
協議会の加工品のページによると、佃煮は調味液で長い時間煮るので保存性に優れ、最近は塩分控えめの甘めの味付けになっています。ワカサギ甘露煮やフナ甘露煮は大きめの魚を使い、骨まで軟らかくなるよう長い時間をかけて丸ごと煮ます。同じページによると、霞ヶ浦北浦の煮干しはそのまま食べるもので(だしを取るための煮干しとは違います)、冷凍して好きなときに使えます。ゴタは、いろいろな種類の小魚が混じったものの呼び名です。
認定の名前にある釜揚げは、店の一覧では「川エビ釜揚」として出てきます。協議会の「湖の幸」のページによると、テナガエビ(通称は川エビ)は釜揚げ・佃煮・鬼がら焼きの原料になり、釜揚げは揚げ物や煮物にも使えます。
協議会の「佃煮が出来るまで」のページによると、作っているのは湖岸の加工業者です。テナガエビの佃煮を例に工程を紹介していて、煮熟釜で約40分程度煮て味付けし(時間は原料に合わせて調整)、液を切った調味液は元ダレとして再利用します。
土浦駅西口から小松屋食品へ
小松屋食品は土浦市大和町5-3にあり、店のページは西口から徒歩約3分とも、「土浦駅改札から徒歩三分!」とも案内しています。道順は、西口に立って「駅を背に市役所右側(屋根のあるウララ広場)方面の道路の反対側です」とあり、改札から店までの動画も載っています。車で行くときは、店の右隣の有料駐車場を使うよう書かれていて、買い物をすると20分のサービス券が出ます。
営業時間は、店のページでは9時〜21時30分で、休みは元旦だけです(2026年10月19日に確認)。協議会の一覧では9:00〜19:30、定休日は元日で(2026年10月16日に確認)、閉まる時刻が違います。19時30分より後に寄るなら、店に電話(029-821-0373)で確かめてください。
協議会の一覧にある取扱商品は、ワカサギの煮干・佃煮・甘露煮、シラウオの煮干、川エビの釜揚・佃煮、コイのうま煮など。店の佃煮のページには値段と内容量も出ていて、わかさぎ甘露煮は110gで945円、わかさぎ煮干しは55gで755円、えび紅梅煮は90gで465円です(2026年10月19日に確認)。わかさぎ甘露煮は「小松屋一番人気の商品です」と紹介されていますが、原料のわかさぎは中国産です(産地は次の節)。品ごとに「ご注文へ」と「FAX・電話注文へ」の欄があります。
同じ大和町の7-22には箕輪名産店があります。協議会の一覧では〔小売・通信販売〕の印があり、10:00〜19:00、水曜休みで(2026年10月16日に確認)、ワカサギ、シラウオ、川エビ、ゴロ(ハゼの仲間)、イサザアミ、フナの加工品を扱います。備考には「お客様の御要望にてお好きな組み合わせを作ります」とあります。
袋の原料原産地を見る
小松屋の佃煮のページは、品ごとに原料原産地を載せています。わかさぎ甘露煮のわかさぎは中国(新疆ウイグル自治区ボステン湖)、わかさぎ煮干しのわかさぎと、えび紅梅煮の川えびは霞ヶ浦です。同じ店の同じわかさぎでも、品によって産地が違います。
霞ヶ浦で獲れた魚を選びたいときは、店先でも通信販売でも、袋や商品ページの原料原産地の欄を見てから買ってください。
湖岸の店と通信販売
協議会の「買える店」は市ごとの一覧で、店名、住所、営業時間、定休日、取扱商品と、〔小売〕〔卸売〕〔通信販売〕の印が載っています。〔通信販売〕の印は、土浦市の小松屋食品、箕輪名産店、常磐商店、出羽屋ピアタウン店のほか、稲敷市、かすみがうら市、行方市、鉾田市、潮来市の店にも付いています。
車で回るなら、土浦市内で〔小売・通信販売〕の印がある店は、ほかに次の2つです。
| 店 | 所在地 | 一覧の営業時間・定休日(2026年10月16日に確認) |
|---|---|---|
| 常磐商店 | 土浦市沖宿町742-2 | 9:00〜18:00、不定休 |
| 出羽屋(ピアタウン店) | 土浦市真鍋新町18-13 ピアタウンカスミ1F | 9:30〜20:00、年中無休 |
出羽屋は、かすみがうら市加茂3385の本社工場が一覧では〔卸売・通信販売〕です。公式通販のサイトのほか、電話(0120-883-088、9:00〜12:00と13:00〜18:00、日・祝除く)とFAX(0120-87-1153、24時間受付)でも注文を受けています。サイトには素材ごとの分類のほか、常温対応品の「帆引せんシリーズ」と、食べ切りセットの分類があります。
協議会の店に限らず探すなら、楽天市場で霞ヶ浦の佃煮を探すPRこともできます。検索結果には協議会の店の品でないものも混じります。