「東京・ミュージアム ぐるっとパス2026」は2,500円の券で、東京を中心とする107の美術館・博物館などで使えます。トップページの説明は「各施設指定の展示を1回ご利用いただけます。」です。使い方は館と展示によって2通りに分かれ、パスのQRコードを見せてそのまま入る「入場」と、チケット売場でQRコードを見せて差額を払ってから入る「割引」があります。
ご利用ガイドのよくあるご質問は、パス全体を約50,000円相当の入場券と約5,000円相当の割引券のセットと説明したうえで、「どのぐらいお得かは、個々のお客様のご利用する時期や施設により異なります。」と答えています。そこで物差しにするのが、自分が行く館のうち、パスだけで入れる館の一般料金の合計です。割引の館は一般料金ではなく、浮く額(多くは100円から300円、千葉市美術館は企画展の一般料金の半額)だけを足します。その合計が2,500円を超えればパスのほうが安く、届かなければ窓口で一般料金を払うほうが安く済みます。
行く館の料金を足してみる
事務局の「参加施設・利用料金情報」(PDF)の区分から館を選び、一般料金を編集部で足しました。館どうしの移動の時間と、同じ日に開いているかは確かめていません。有効期間は最初に使った日から2か月あるので、表の館を同じ日に回らなくても足し算は変わりません。
| 組み合わせ | 館と一般料金 | 合計 | 窓口で払う場合と比べたパス |
|---|---|---|---|
| 上野周辺エリアの入場の館から6館 | 台東区立したまちミュージアム 300円、台東区立旧東京音楽学校奏楽堂 300円、恩賜上野動物園 600円、旧岩崎邸庭園 400円、台東区立朝倉彫塑館 500円、台東区立書道博物館 500円 | 2,600円 | パスが100円安い |
| 東京・皇居周辺エリアの入場の館から5館 | 科学技術館 950円、野球殿堂博物館 800円、印刷博物館 500円、昭和館 400円、小石川後楽園 300円 | 2,950円 | パスが450円安い |
| 入場の館2館 | 東京オペラシティ アートギャラリー 1,800円(企画展。行く展覧会が対象の場合)、科学技術館 950円 | 2,750円 | パスが250円安い |
| 上野の入場の館4館と国立の館3館 | したまちミュージアム・奏楽堂・恩賜上野動物園・旧岩崎邸庭園で1,600円、国立西洋美術館・国立科学博物館・東京国立博物館の100円引きで300円 | 1,900円 | パスが600円高い |
上野周辺の6館は、300円から600円の館を積み重ねて、ようやく2,500円を100円超えます。1館抜けると届きません。最後の行のように国立の館を中心に回る予定だと、割引で浮くのは1館100円なので、同じ上野で7館に行っても合計は1,900円にとどまります。PDFの同じエリアには台東区立一葉記念館(300円)や文京区立森鷗外記念館(通常展300円)もあり、東京・皇居周辺エリアには日本カメラ博物館(300円)もあるので、入れ替えれば合計は変わります。
表の料金はPDFに載る一般料金です。PDFには、対象外の展覧会もあるので施設のホームページなどで確かめるよう注記があります。旧岩崎邸庭園と小石川後楽園は、入場が通常時間内に限られます。東京オペラシティ アートギャラリーはPDFで「企画展入場」の扱いなので、行く日の展覧会が対象かを先に確かめます。
割引の館は差額を払って入る
割引の館では、チケット売場でQRコードを見せ、差額を払ってから展示室に入ります。QRコードはスマートフォンの画面、パソコンで印刷したチケット、ぐるっとパスカードのどれにも付いていて、見せ方は同じです。値引きの幅は館ごとに違います。PDFで割引の扱いになっている館には、次の館があります。
| 館 | 割引になる展示 | 割引の幅 |
|---|---|---|
| 国立西洋美術館 | 常設展 | 一般料金の100円引 |
| 国立科学博物館 | 常設展示・企画展 | 一般・大学生料金の100円引 |
| 東京国立博物館 | 東博コレクション展 | 一般料金の100円引 |
| 上野の森美術館 | 企画展 | 一般料金の100円引 |
| 東京国立近代美術館 | 所蔵作品展(企画展は対象外) | 一般料金の100円引 |
| 三井記念美術館 | 企画展・特別展 | 一般料金の300円引 |
| 森美術館 | 企画展 | 一般料金の200円引 |
| 戸栗美術館 | 企画展 | 一般料金の200円引 |
| 山種美術館 | 企画展・特別展 | 一般当日料金の200円引 |
| 千葉市美術館 | 企画展 | 一般料金の50%引 |
上野にある国立西洋美術館・国立科学博物館・東京国立博物館の3館と、東京国立近代美術館は、どれも100円引きです。国立西洋美術館の常設展は、割引後の料金が400円です。
同じ館でも、展示によって入場と割引が分かれることがあります。東京都現代美術館はMOTコレクション(500円)が入場で、企画展は割引です。千葉市美術館は常設展(300円)が入場で、企画展が50%引きです。この2館は、常設展に行く日なら一般料金をそのまま足せます。
2か月は最初に使った日から
有効期間は、最初に使った日から2か月です。スマートフォンは初回の利用時に期限が設定され、パソコンで印刷したチケットとぐるっとパスカードは、使い始める館で有効期間の押印を受けます。
最終有効期限は2027年3月31日(水)です。よくあるご質問には、2027年2月1日以降に使い始めても最終有効期限は3月31日になるとあり、2月に入ってから使い始めると、使える期間は2か月より短くなります。販売期間は、カードが2027年1月31日(日)まで、電子チケットが最終有効期限と同じ2027年3月31日(水)までです。
買い方と名前の記入
電子チケットは、Webketの会員登録をすれば24時間いつでも買え、QRコードがメールで届きます。パソコンで買った人は、そのQRコードを印刷して使えます。ぐるっとパスカードは107の対象施設の販売窓口のほか、東京観光情報センター(都庁第一本庁舎1階)などでも売っていて、対象施設の窓口で買えばその場で使えます。コンビニエンスストアなどで引換券を買い、対象施設の窓口でカードに引き換えることもできます。
パソコンで印刷したチケットとカードは、使い始めるときに名前を書き、記名した本人しか使えません。スマートフォンの場合は、所有者本人だけが使えます。パスは1名様用です。
払い戻しはセット券を使う前だけ
パス単体(電子チケットとぐるっとパスカード)は、一度買うと払い戻しできません。ご利用上の注意によると、災害時を含むどんな状況でも、有効期間の延長と新しいパスとの交換もできません。引換券と、引き換えたあとのカードも払い戻しできません。
払い戻せるのは、乗車券とのセット券です。セット券は2種類あり、どちらも発売は2027年1月31日(日)までです。
都営の「都営deぐるっとパス」は、カードと都営まるごときっぷ2枚の組み合わせで3,130円です。それぞれで買うと3,900円なので、770円安くなります。都営まるごときっぷは、都営地下鉄・都営バス・東京さくらトラム(都電荒川線)・日暮里・舎人ライナーに1日何回でも乗れる券で、小児用の発売はありません。売っているのは都営地下鉄16駅の駅長事務室と定期券発売所です。払い戻しは、パスと都営まるごときっぷのどちらも使用開始前で、有効期間内の場合に限られ、手数料220円を差し引いた額を発売場所で受け取ります。
東京メトロの「メトロ&ぐるっとパス」は、東京メトロ24時間券2枚とのセットで3,330円、発売数量は7,000セットです。東京メトロ定期券うりばと地下鉄博物館で売っています。24時間券は、それぞれ改札を通ってから24時間有効です。払い戻しは、24時間券2枚とパスのすべてが未使用で、専用封筒で発売箇所と発売日を確かめられる場合に限り、購入箇所で受けられます。手数料は220円で、期日は2027年3月31日(水)までです。