SOMPO美術館の館長、西脇芳和のあいさつは「この街には《ひまわり》がある。」という一行で結ばれています。新宿の高層ビルの間にあるこの館は、1987年にフィンセント・ファン・ゴッホの《ひまわり》を収蔵し、いまもその絵を館の顔にしています。
その《ひまわり》だけを見に入ることはできません。よくある質問には、展覧会の開催中の開館日は原則として見られると書かれ、続けて「展示フロア最後の一角に展示していますので、展覧会と一緒にご覧ください。」とあります。展覧会と展覧会の間は展示替のため休館で、その期間は見られません。
ですから行く日は、展覧会の会期で決まります。いま開いているのはアルベール・マルケ展で、会期は12月13日まで、当日券は一般2,000円。その次は2027年1月9日に始まる生誕130年 東郷青児展です。館へはJR新宿駅西口から徒歩5分です。
《ひまわり》が掛かる場所と日
館には常設展も常設展示室もありません。それでも館のコンセプトの最初の文には、ゴッホの代表作「《ひまわり》に出会えるアジアで唯一の美術館です。」とあります。
館の解説によると、収蔵する《ひまわり》は、ゴッホがアルルでゴーギャンと共同生活を送っていた1888年11月下旬から12月上旬ごろに、ロンドンのナショナル・ギャラリーにある1点目をもとに描いたと考えられています。色と構図はロンドンの作品と同じで、タッチや色調が違います。
マルケ展の会期に収蔵品から並ぶのは、ゴッホ《ひまわり》とセザンヌ《りんごとナプキン》で、東郷青児の作品は出ていません。
開催中のアルベール・マルケ展
開館50周年記念の展覧会で、会期は2026年9月22日から12月13日まで。フランスの画家アルベール・マルケ(1875–1947)の、日本では35年ぶりの回顧展です。初期から晩年までの作品約90点が並び、素描類は会期中に入れ替わって、前期が11月1日まで、後期が11月3日からです。一部の作品は撮影できますが、作品との記念撮影や自撮りは控えるよう求められています。
料金と休館日
マルケ展の当日券は一般(26歳以上)2,000円、25歳以下1,200円で、25歳以下の人は生年月日が分かるものを見せます。小中高校生と障がい者手帳を持つ人は無料です。手帳は身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳・被爆者健康手帳の4種で、被爆者健康手帳は本人だけ、ほかの3種は介助者1名までが無料になります。この展覧会では団体券を売っておらず、65歳以上の割引もありません。
事前購入券は一般1,800円、25歳以下1,100円です。公式電子チケットの「アソビュー!」は12月13日の17:00まで、ほかの売り場(e+、ローソンチケット、チケットぴあ、セブンチケット、CNプレイガイド)は同じ日の12:00まで売ります。アソビュー!は入場のときに自分のスマートフォンで手続きをする券で、印刷やスクリーンショットでは入れません。コンビニで発券すると別に手数料がかかる場合があり、払う総額が当日券より高くなることもあります。展示室が混んで一定の人数を超えると、入場を制限することがあります。
開館は10:00〜18:00、金曜は20:00までで、入場は閉館の30分前までです。休館は月曜で、祝日・振替休日は開いて翌平日が休みになります。マルケ展の残りの会期では11月24日が休館で、11月23日は開きます。展示替の期間と年末年始も休館です。マルケ展の閉幕から東郷青児展の初日までは展覧会と展覧会の間にあたりますが、その間の休館の日付は未確認です。台風や大雪でJRなどが計画運休をする日は臨時休館になることがあり、トップページ上部の通知で知らせます。
東郷青児展(2027年1月9日〜2月21日)の当日券は一般1,600円、25歳以下1,100円で、事前購入券とペアチケットは2026年12月9日から売り出します。会期中は月曜と1月12日が休館で、1月11日は開きます。
新宿駅西口からの行き方
住所は東京都新宿区西新宿1-26-1です。JR新宿駅西口から徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線の新宿駅から徒歩5分、西新宿駅のC13出口から徒歩6分、西武新宿線の新宿駅から徒歩7分、都営大江戸線の都庁前駅A1出口から徒歩7分。美術館専用の駐車場はありません。
館内は展示室も含めてバリアフリーで、受付で車椅子を借りられます(台数に限りがあります)。車椅子用トイレは2階と5階にあります。
5階から下りる順路
1階はエントランスホール、2階はミュージアムショップと休憩スペース、3階から5階が展示室です。順路は1階からエレベーターで5階へ上がり、4階、3階と下りて、2階のショップを通って1階から出ます。《ひまわり》が掛かるのは、その展示フロアの最後の一角です。鑑賞の目安は、展覧会によりますがおよそ40分です。
1階には無料(コイン不要)のロッカーがあり、入らない荷物は受付で預かります。長い傘や大きな荷物は展示フロアに持ち込めません。再入館は断っているので、途中で食事に出るなら気をつけてください。2階のカフェは展覧会開催日の土日祝日だけ、11時から16時30分まで開きます。ショップだけを使うなら無料で、直接2階へ行けます。展示フロアの撮影は原則としてできず、撮影できる展覧会でも三脚・フラッシュ・人物を入れた撮影・ビデオ撮影は控えるよう求められています。
高層ビルの42階から隣の新しい棟へ
館は1976年7月、安田火災海上(現・損保ジャパン)本社ビルの42階に「東郷青児美術館」として開きました。安田火災と縁の深かった東郷青児からコレクションの提供を受け、画伯の作品を常設で見せる館として始まっています。1987年に《ひまわり》を収蔵し、2020年7月に隣接地の新しい美術館棟へ移って、SOMPO美術館として再出発しました。2025年8月に累計の入館者数が700万人に達し、2026年が開館50周年です。
新しい棟は地上6階地下1階で、外観は東郷青児の作品をモチーフにした垂直面と曲面の組み合わせです。1月からの東郷青児展も開館50周年の記念の展覧会で、館の設立に深く関わった画家の回顧展になります。