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trip-jp博覧会からミュージアム、寺社仏閣まで 横浜花博 2027 開幕まで 164日

MOA美術館の料金とアクセス

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本文の価格・時刻・日程は2026年9月26日時点の公式発表に基づきます。予約の直前に各公式サイトで最新情報を確認してください。

MOA美術館の3階入口。楕円形の大きな庇が張り出した石造りの正面玄関と、そこへ上る幅広の石段
MOA美術館(静岡県熱海市)の3階入口 写真: 663highland(CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons)

MOA美術館の展示室の空間デザインを手がけた現代美術作家の杉本博司は、その考えを、この館にある「日本文化の至宝を、その最高の光りと場で見てみたいと思った」と書き出しています。足利義政が東求堂で、千利休が待庵で見た光を美術館の中で再現したい。そのために屋久杉と黒漆喰と畳という、近代より前の素材にこだわったと続きます。

その考えが、いまの展示ケースの形になっています。ケースは床の間に見立てた設えで、和紙を用いた畳が展示台です。この館は1982年1月11日に開館し、2016年3月7日から改修で休館して、2017年2月5日に展示空間を新しくして開き直しました。

杉本博司と榊田倫之の展示室

杉本博司は2008年に、建築家の榊田倫之と設計事務所「新素材研究所」を立ち上げました。MOA美術館のロビーと展示室は、この事務所の設計です。杉本は自分の課題を「美術館という近代装置の内に前近代を見せるという使命を、私は自身に課したのだ」と書き、舞台裏には最先端の光学技術を忍ばせたうえで、「私の中では最も古いものが、最も新しいものに変わるのだ」と結んでいます。

それが展示室のどこに出ているかは、榊田の文に具体的に書かれています。空間の中央に黒漆喰の壁を置き、ケースのガラスに映り込みが出にくいようにしました。国宝の藤壺は黒漆喰で覆った特別な部屋に置かれ、展示の動線の核になっています。屋久杉を免震台に組み込んだ板床のケースもあります。

榊田は設計を始める前に箱根美術館を訪ね、創立者が美術館の目的として掲げた考え(美を通じて世界の人を楽しませ、文化を高めることに役立てる)を設計に取り入れるよう努めたと書いています。1982年からのインド砂岩の外壁は入れ替えずに残し、新しい部分と並べました。そこへ新しいものを差し込む作業は、何度も試しては直す繰り返しだったと振り返っています。

同じ創立者、岡田茂吉(1882-1955)の「美術教育こそ今後は大いに奨励しなくてはならない」という考えから、館は1989年から児童作品展を続けています。

本館2階の正面玄関の大扉も、この改修で入りました。人間国宝の室瀬和美が漆で塗り、朱漆と黒漆の色の対比は杉本のデザインです。メインロビーからは相模灘を180度見渡せ、壁には杉本の「海景 熱海」が掛かっています。海がより美しく見えるよう、天井は窓に近づくほど少し低くしてある、と榊田は書いています。

開催中の「生誕150年 吉田博展」

2026年9月4日(金)から10月20日(火)までは「生誕150年 吉田博展」です。明治から昭和にかけての風景画家、吉田博(1876-1950)の水彩・油彩・木版画を並べます。館の紹介文によると、博は「自然の力ほど巨きなものはない」と自然を畏れ、自分で体感した国内外の風景を多く描きました。近年アメリカで見つかった水彩の大作「街道と馬」は、これが日本で初めての公開です。描かれた場所のいまの写真を作品と並べ、作品を高精細で撮った映像を大画面に映す展示もあります。

国宝「紅白梅図屏風」がいつ出るかは展覧会によります。2024年は「光琳 国宝「紅白梅図屏風」×重文「風神雷神図屏風」」の題で11月1日〜26日に公開されました。見たい作品があるなら、公式サイトの展覧会の案内で会期を確かめてください。

料金と休館日

観覧料は一般2,000円、高大生1,400円、中学生以下は無料です。高大生は学生証を見せます。20名以上の団体は一般1,800円・高大生1,200円。障がい者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)を持つ人は、付添者2名と合わせて合計3名まで無料で、手帳かカード、ミライロIDを見せます。割引の併用はできません。

シニア割引とJAF割引、割引になる公式オンラインチケットは、2025年3月31日で終わっています。公式サイトにはいまもオンラインチケットの案内がありますが、通常観覧券は一般2,000円、高大生1,400円で、窓口と同じ値段です。窓口では現金のほか、クレジットカード、PayPayなどのQR決済、Suica・PASMOなどの電子マネーが使えます。

開館は9:30〜16:30で、最終入館は16:00です。休館日は毎週木曜日(祝休日の場合は開館)と展示替え日、年末年始で、年末年始の日程は年度によって違います。個人の日時指定予約は要りません。大型バスで来る団体は事前の予約が必要です。

熱海駅からの行き方

熱海駅のバスターミナル8番乗り場から「MOA美術館行き」に乗り、約7分の終点「MOA美術館」で降りるとすぐです。運賃は大人200円・子供100円。バスの時刻は2026年4月1日に変わっているので、出発前に公式サイトで見ておいてください。タクシーなら熱海駅のタクシー乗り場から約7分です。

バスを降りた側がエスカレーター入口で、ここから約200mの通路を7基のエスカレーターで本館へ上ります。もう一つの3階入口は駐車場の向かいにあり、チケット売場はどちらの入口にもあります。

車の場合、公式サイトの所要時間は東京方面から約2時間、静岡方面から約1時間半です。3階駐車場は200台、9:00〜17:00、無料。エスカレーター入口側の駐車場は15台と少ないため、館は3階駐車場を勧めています。満車のときは市内の駐車場か公共交通機関を、とのことです。

遠くから来て、9:30の開館から庭まで回るなら、前の晩の宿は楽天トラベルの熱海駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。

アートストリートから黄金の茶室と茶の庭へ

エスカレーター入口から本館までの通路が「アートストリート」です。途中の円形ホールは直径20mで、世界6か国から集めた大理石を床に敷き、天井に万華鏡を映しています。この万華鏡は、2026年9月7日にリニューアルのお知らせが出ました。ヘンリー・ムアのブロンズ像「キング・アンド・クイーン」が置かれたムアスクエアからは、相模灘が見えます。

トンネルのような通路を上へ延びる2本のエスカレーターと、その間の石の階段。丸く張り出した天井が黄色く照らされ、奥の天井の中央に色の付いた光が映っている
エスカレーター入口から本館へ上る「アートストリート」(2023年1月撮影)写真: 663highland(CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons)
石張りの太い柱と梁で四角く切り取られた眺め。石段と植え込みの先に青い海が広がり、沖に島が浮かんでいる
MOA美術館の屋外から見た海(2023年10月撮影)写真: 663highland(CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons)

本館2階には、豊臣秀吉が天正14年(1586)正月に京都御所で正親町天皇に茶を献じた史実をもとに復元した「黄金の茶室」と、総檜造りの能舞台を持つ能楽堂があります。

本館から続く「茶の庭」の「光琳屋敷」は、尾形光琳が最晩年を過ごし国宝「紅白梅図屏風」を描いたと考えられる屋敷を、光琳自筆の図面と大工の仕様帖をもとに1985年に復元したものです。神奈川県大磯町の三井家別邸城山荘から移した唐門と片桐門、季節の和菓子と抹茶を出す茶室「一白庵」も、この庭にあります。

白壁と黒ずんだ板壁の2階建ての町家。瓦屋根の軒の前に「光琳屋敷」と書かれた木の説明板が立ち、左奥に「二條新町 そばの坊」の看板と竹の縁台が見える
茶の庭の光琳屋敷。左奥はそばの坊の入口(2023年1月撮影)写真: 663highland(CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons)

撮影・車いす・食事

所蔵作品は個人利用に限って撮影できます。借用作品は撮影できません。フラッシュ、一脚・三脚・自撮り棒は館内で使えず、撮った画像を営利目的で複製・配布することもできません。メモは鉛筆なら取れますが、ボールペンや万年筆は使えません。

車いすの人は3階入口から入ります。館内には多目的トイレとスロープがあり、貸出用の車いすは無料で、受付に申し出ます。ベビーカーも無料で借りられますが、混雑時は安全のため断られることがあります。茶の庭とアートストリートは、車いすとベビーカーでは入れません。授乳室は本館2階にあり、乳幼児の入館制限はありません。盲導犬・介護犬は同伴できます。

コインロッカーはエスカレーター入口と本館2階にあり、100円か200円を入れて使用後に戻ります。入らない荷物は受付で預かります。無料Wi-Fiはアートストリートと本館で使えます。

食事は本館1階の「the café」(9:30〜16:30、ラストオーダー16:00)、茶の庭の「和食 花の茶屋」(11:00〜15:30、ラストオーダー15:00)と「二條新町 そばの坊」(11:00〜15:00)、茶室「一白庵」(10:30〜16:00)です。レストランのメニュー価格は、2026年9月4日に改定のお知らせが出ています。茶の庭の2軒は閉まるのが早いので、庭で食べるなら昼のうちに回ってください。

編集部の考え

この館では、名品をどういう光で見せたいかを、展示室を作った人が自分の言葉で書いています。杉本博司は東求堂と待庵の光を引き合いに出し、榊田倫之は創立者の言葉と箱根美術館から設計を始めました。畳の展示台や黒漆喰の壁も、二人の文を読んでから見ると、屏風や茶碗の見え方を決めるために置かれたものとして目に入ってくると思います。

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