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笠間の栗菓子:日本一の栗の産地で、家の渋皮煮から店のモンブランまで

未来の100年フード · 令和3年度認定

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笠間芸術の森公園の入口。刻字のある大きな石と石垣の門柱の奥に、秋の木々に囲まれた園内の道が続く
かさま新栗まつりの会場になる笠間芸術の森公園の入口 写真: Abasaa(Public domain、Wikimedia Commons)

茨城県笠間市では、9月に入ると農園や直売所で生栗の販売が始まります。買った栗は家で栗ごはんや渋皮煮になり、店では同じ栗がモンブランや栗羊羹、焼き栗になって並びます。笠間市が文化庁に出した申請の文には、お茶うけやおやつとして「日常的な当たり前の生活の中に「栗菓子」があります」とあります。

この暮らしの中の栗菓子を、市は「笠間の栗菓子文化」として申請し、令和3年度に未来の100年フード部門で認定されました。100年フードは、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を文化庁が認定する取り組みで、申請者は茨城県笠間市です。

茨城県と笠間市の栗の数字

茨城県は栽培面積と収穫量のどちらも全国1位の栗の産地です。県の農林水産部産地振興課が2023年10月に農業いばらきに書いた記事では、令和4年の栽培面積は3,190ha、生産量は3,670t、令和3年の産出額は20億円で、面積・生産量・産出額のどれも全国第1位でした。県では明治30年頃から栽培が始まったとされ、笠間市のほか、かすみがうら市、石岡市、小美玉市、茨城町を中心に県内各地で作られています。

その中で笠間市は、栽培面積と経営体数が日本一だと市のページにあります。年間を通して穏やかで昼夜の温度差がある気候と、保水性と通気性のよい火山灰土壌が栗に向いていて、品種は十数種類あるといわれています。収穫は9月上旬ごろの早生の「丹沢」「ぽろたん」に始まり、中生の「利平」「筑波」、晩生の「石鎚」「岸根」と移って10月下旬ごろまで続きます。市内では品種別・サイズ別に選別して出荷していて、令和5年9月からは生栗のブランド認証制度も始まっています。

家の栗ごはんと、店のモンブラン

申請の文にある家の側は、栗畑や栗剥き、お裾分けが生活に溶け込んだ風景と、栗ごはんや渋皮煮のように家庭や地域でそれぞれの味がある栗菓子です。店の側は「店舗のジャンルを超えた「笠間の栗」を使った」モンブラン、栗羊羹、焼き栗、ソフトクリーム、栗おこわ、クッキー、栗甘納豆です。市の説明にも、栗菓子を作る老舗の和洋菓子店があり、近年はモンブランをはじめ焼き栗や栗おこわなど多種多様な栗菓子が店のジャンルを超えて出てきた、とあります。

その店の品を集めた冊子が市から毎年出ています。「笠間てくてく栗図鑑2026秋」は2026年8月の発行で、お店で食べる栗グルメと持ち帰って食べる栗土産の2部門に分けて載せています。モンブランだけを扱う「笠間の栗もんぶらり旅マップ2026」もあり、掲載店は31店です。掲載店でモンブランを買うとQRコードでスタンプが1個取れるデジタルスタンプラリーが令和8年12月18日まで続いていて、スタンプ5個で商品券の抽選に1口応募できます。

家で生栗から作る人向けには、市の「おいしい食べ方」のページに、熱湯に10分つけてからおしりの側から剥くむき方と、栗ご飯・揚げ栗・栗コロッケ・栗のポタージュ・栗茶巾しぼりの材料が載っています。生栗は果物に分類される生鮮食品で、買ったらすぐ冷蔵庫に入れ、むき栗にして冷凍すると長持ちする、というのも同じページの説明です。

生栗と焼き栗を買う店

生栗を売る店は市が一覧にしていて、2026年9月30日の更新では、道の駅かさまのJA常陸直売所みどりの風(販売時期は9月上旬〜11月上旬)、いわまの栗や 小田喜商店(9月中旬〜)、住吉農園(9月上旬〜10月下旬)、大槻栗園(10月〜12月)など、農園と直売所が並びます。販売時期と定休日は店ごとに違い、詳しくは各店に問い合わせるよう市は案内しています。

焼き栗と蒸し栗の店も別の一覧があります。笠間の焼栗 愛樹マロンは9月下旬から初夏まで、鍋屋とかさまカフェは9月中旬から5月まで、小田喜商店は通年で、和栗や 古 -inishie- の蒸し栗は10月中旬から12月までです。新栗の季節が終わったあとも、焼き栗なら冬から初夏まで買える店があります。

栗拾いもできます。笠間クラインガルテンでは令和8年は9月5日から10月下旬までの土日祝に10時と14時の2回で、大人1,000円から、4歳から中学生は500円から、拾った栗は1,500円/kgの量り売りで全部持ち帰ります。予約は電話のみです。かねこ農園は令和8年は9月26日から10月18日の指定した土日祝で開き、申し込みはじゃらんからでした。

かさま新栗まつり

秋の中心になる催しが、笠間芸術の森公園のイベント広場で開く「かさま新栗まつり」です。2007年10月20日に「栗の家庭園」で始まった祭りで、2026年は第20回を10月2日(金曜日)から4日(日曜日)の3日間、9時から16時(最終日は15時)まで開きました。生栗と焼き栗のほか栗のスイーツと料理、栗クラフトの販売、かねこ農園の栗畑での栗拾い体験があり、小布施町や恵那市、日高市、掛川市、四万十町といったほかの栗の産地も出店しました。かさま応援大使の岩崎均シェフ(ホテルメトロポリタンエドモント総料理長、TRAIN SUITE 四季島の初代総料理長)も、土日にオリジナルの栗スイーツを出しています。

会場へは、JR常磐線の友部駅北口からシャトルバスが出ました。JR水戸線の笠間駅からはシャトルバスはなく、かさま観光周遊バスか路線バスを使う案内でした。次の回の日程は市の「笠間の栗」のページで確かめてください。

笠間駅と友部駅から、取り寄せ

東京からは、上野駅からJR常磐線の特急で友部駅まで約65分、友部駅からJR水戸線で笠間駅まで約10分です(笠間観光協会のアクセス案内)。小山駅からは水戸線で笠間駅まで約50分。笠間駅の時刻表は水戸線の友部・水戸方面(下り)と下館・小山方面(上り)、友部駅は常磐線の水戸・いわき方面と土浦・上野方面に水戸線が加わります。秋葉原駅から笠間駅前・笠間稲荷神社入口へ向かう高速バス「関東やきものライナー」もあります。

市内の足はかさま観光周遊バスです。令和8年4月1日から、笠間駅を発着して道の駅かさま、芸術の森公園東ゲート、陶芸美術館・工芸の丘、日動美術館、稲荷神社を回る周遊ルートと、友部駅と道の駅かさまを結ぶ連絡ルートの2路線になり、乗り換えは道の駅かさまです。運賃は1日自由乗車券だけで、平日300円、土日祝と春・秋の観光シーズンは500円。月曜日は運休です(月曜日が祝日の場合は翌日)。時刻表では笠間駅発の周遊ルートは10:08が始発、17:08が最終ですが、市の案内に、この時刻表は認可申請中の内容で変わる場合がある、と注記があります。実際に走っている時刻は未確認なので、乗る日に市か笠間観光協会のページで確かめてください。

生栗の販売期は店ごとに9月から10月下旬や11月までで、笠間へ行けない時期は取り寄せになります。楽天市場で笠間の栗菓子を探すPRとAmazonの検索結果PRで、栗羊羹や渋皮煮、焼き栗の売られ方を一覧で見られます。てくてく栗図鑑の裏面には、生栗やむき栗、ペースト、モンブランが笠間市のふるさと納税の返礼品にある、という案内も載っています。

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