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阿南町の御幣餅は幣束の形をしている:道の駅信州新野千石平が作る100年フード

伝統の100年フード · 令和5年度認定

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青空の下の道の駅信州新野千石平。黒い瓦の大きな寄棟屋根の建物で、入口の前に白いテントの売り場と、左に観光バス、右に乗用車が停まっている
道の駅 信州新野千石平(長野県阿南町新野) 写真: Ebiebi2(Public domain、Wikimedia Commons)

長野県阿南町の御幣餅は、神に供える幣束の形を模した五平餅です。作って売っているのは、町の南の新野にある道の駅信州新野千石平で、屋台で買える大御幣餅は大きさが22センチあります。

文化庁が、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を認定する「100年フード」に、御幣餅(五平餅)は令和5年度、伝統の100年フード部門で認定されました。申請したのは株式会社蔵で、道の駅も公式サイトでは「蔵」の名で呼ばれています。

幣束の形はいつからか

蔵が文化庁に出した認定の文では、阿南町は昔から祭り街道として栄えてきた芸能の里で、御幣餅はよそと違うその形から「神様へ捧げるご馳走」として始まったものだと言われ、この地域に受け継がれてきました。いつからあるのかは、伝え聞くところとして、同じ文に「江戸時代の頃には、すでに幣束を模した御幣餅が捧げられていたそうです」とあります。

道の駅の公式サイトにも同じ話が載っています。阿南町の御幣餅は長野県のほかの地域と違って幣束を模した形をしていて、江戸時代にはすでにこの形になったと伝えられる、というものです。民俗芸能が数多く残り、さまざまな形で神への祈りが捧げられてきた町なので、御幣餅も神様へ捧げるご馳走だったのだろう、と蔵は推し量っています。

新野の雪祭りと盆踊り

その民俗芸能のうち、新野の雪祭りと新野の盆踊りは、どちらも国の重要無形民俗文化財です。雪祭りは雪を豊年の吉兆とみて田畑の実りを願う祭りで、本祭りは1月14日の夜から翌朝にかけて、伊豆神社の境内で執り行われます。盆踊りは三味線も笛も太鼓も使わず、櫓の上の音頭取りと、その下で踊る人の声だけで進みます。町のページでは毎年8月14日から16日が目安で、踊りは午後9時に始まります。

雪祭りの名を付けたのは、民俗学者の折口信夫です。新野に雪がない年は、峠まで雪を取りに行きます。ひと握りの雪でも神前に供えなければ祭りが成り立たない、と信じられているからです。

道の駅の公式サイトには、阿南町に根付いた祭りは、よそから訪れる人や、異郷から来て祝福を与えて去る神との交わりから生まれた、とあります。同じページに、そういう客を迎えてきた土地のもてなしにならって客を迎える、とあります。道の駅は阿南町が国道151号に設けたもので、国土交通省の資料では設置年度は平成12年です。場所は標高800メートルの高原で、千石平と呼ばれる平らな土地の中心にあたります。

屋台の大御幣餅と食堂の御幣定食

道の駅で御幣餅を口にできるのは、外の売店(御幣屋台)と食堂です。屋台では大御幣餅を持ち帰りで売っていて、営業は9:00〜17:00。同じ屋台に、あまごの塩焼き、トウモロコシのコロッケ、新野だんごも並びます。食堂には御幣定食があり、御幣餅にあまごの塩焼きと手作りコンニャクが付きます。食堂は9:00〜16:00で、2026年3月25日のお知らせに、注文は券売機になったとあります。土産物と農産物の店舗は9:00〜17:30です。

たれはクルミが主原料で、米は阿南産です。くるみだれは当地に昔から伝わる甘いたれで、道の駅のオリジナル商品にも入っています。餅の形を決める型については、公式サイトに「江戸時代以前より続く幣束型はひとつひとつ手作りでしています」とあります。

定休日は12月31日と1月1日、正月明けの週の平日3日、それに1月と2月の毎週水曜日です。臨時休業もときどきあるので、冬に行くなら代表の電話(0260-24-2339)で確かめられます。屋台で買う1本の値段は、公式サイトでは未確認です。

秋に行くなら、道の駅は10月に収穫祭を開いていて、野菜の入った味噌汁が無料で振る舞われます。日にちは道の駅の公式サイトで確かめてください。

取り寄せと発送

御幣餅は道の駅のオンラインショップ(goheimochi.biz)でも売っています。トップページに並ぶのは、七福御幣餅(80g)が税込2,300円、祭り御幣餅160gが3,100円、大御幣餅240gが3,800円です。何本入りかは、それぞれの商品のページで見てください。公式サイトは、大御幣餅5本セットをオンラインショップから全国に届けていると案内しています。店舗の売店で売っている品も発送でき、発送の電話は0260-24-2488です。

作り方を知りたい人には、農林水産省の「うちの郷土料理」があります。長野県の料理の一覧に五平餅があり、半搗きにしたうるち米を串に刺す料理として載っています。

新野までの行き方

道の駅の住所は阿南町新野2700で、国道151号沿いです。公式サイトの案内では、中央自動車道の園原ICか飯田山本ICから国道153号経由で約45分、新東名高速道路の東栄ICから国道151号経由で約45分。一般国道だけなら、名古屋、豊橋、浜松のどこからも約2時間です。町のページには、阿南町役場から新野まで自動車で約20分とあります。

鉄道の駅からは、南部公共バスがJR飯田線の温田駅前と新野を結んでいます。令和8年4月1日改正の時刻表では、温田駅前を8:08、10:56、12:12に出る便が、それぞれ8:40、11:28、12:44に新野出張所前に着きます。帰りは、新野出張所前を12:17に出る便が温田駅前に12:50、18:10に出る便が18:43に着きます。運賃は温田と新野のあいだが200円で、乗るときに先に払います。ただし運行は平日だけで、土曜、日曜、祝日と12月29日から1月3日は運休です。週末に行くなら車になります。道の駅にいちばん近い停留所がどれかは未確認で、時刻表のPDFと路線図で確かめてください。

編集部の考え

株式会社蔵は、阿南町新野の道の駅で、幣束の形の御幣餅を作って売っています。この餅は神様へ捧げるご馳走として始まったと言われ、江戸時代の頃にはすでに捧げられていたと伝え聞かれています。道の駅の製造所は、江戸時代以前より続くという幣束型を一つずつ手で作っています。たれの主原料はクルミ、米は阿南産で、屋台の大御幣餅は22センチです。

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