2026年は、高山へ戻る最後の臨時列車が、起し太鼓の終わる予定の6分前に飛騨古川を出ました。臨時の普通列車は23時54分発、起し太鼓がまつり広場に戻る予定は24:00で、そのあとに出る便は飛騨古川駅24:10発の濃飛バスの深夜便(高山濃飛BS 24:40着)だけでした。2027年の時刻と臨時列車はまだ発表されていません。
古川祭の起し太鼓は、数百人の裸男の祝い唄で始まり、直径80cmの大太鼓をのせた櫓が夜の古川町を回ります。気多若宮神社の例祭で、日付は曜日に関係なく毎年4月19日・20日、2027年は19日が月曜、20日が火曜です。起し太鼓は19日の夜、2026年は屋台の曳き揃えが20日の朝から、提灯をともした屋台が動く夜祭が20日の夕方からで、何を見るかによって行く日も帰りの便も変わります。
起し太鼓ばかりが注目されることについて、飛騨市長の都竹淳也さんは、飛騨古川まつり会館の連載で「それでは古川祭の3分の1しか体感できません」と話しています。市長が勧めるのは、神輿と屋台と起し太鼓の3つを2日間かけて見ることです。
2026年の2日間の時刻
下の表は2026年4月19日(日)・20日(月)の時刻で、飛騨市観光協会のパンフレットにある目安の値です。2027年の順路も、2026年10月24日の時点ではまだ発表されていません。
| 2026年 | 行事 | 時刻と場所 |
|---|---|---|
| 19日(日) | 御神輿行列 | 13:30 気多若宮神社を出発、16:30 御旅所に着く |
| 19日(日) | 屋台 | 日中、各屋台がそれぞれの町内を曳かれる |
| 19日(日) | 起し太鼓 | 20:00 まつり広場で出立祭、20:30 出発、24:00 まつり広場で終了予定 |
| 20日(月) | 屋台の曳き揃え | 8:00〜10:45 飛騨古川まつり会館、12:30〜14:30 真宗寺前 大横町通り |
| 20日(月) | 御神輿行列 | 9:00 御旅所を出発、14:00 還御に出発、16:00 神社に着く |
| 20日(月) | 夜祭 | 17:30〜18:15 壱之町下 味処古川前、18:45〜19:30 壱之町上 ほっとする店前 |
雨のときは屋台の曳き揃えが中止になり、起し太鼓は雨でも行われると観光協会は案内しています。夜祭も天気で変わり、市の広報紙によると、2025年は20日の午後から雨が予想されて夜祭などが中止に、2026年は雨で短い時間の夜祭になりました。順路・交通規制・駐車場は、飛騨市公式観光サイト「飛騨の旅」の古川祭のページで更新すると観光協会は案内していて、問い合わせ先は飛騨市観光協会(0577-74-1192)です。
付け太鼓が櫓を追う起し太鼓
起し太鼓は、20日の本楽祭の朝を前に、町の人を起こすために打たれてきた太鼓です。気多若宮神社の宮司の天木眞さんは「町内の氏子たちを起こすという意味合いで、前夜に起し太鼓を打つわけです」と話しています。
市の文化財のページによると、櫓は提灯の行列に先導されて動き出し、大太鼓にまたがった二人の若者が長いバチで打ちます。「付け太鼓」と呼ぶ小太鼓を持つ町内12の組は、櫓に付けようと競います。この12は太鼓の組の数で、屋台の台数とは別です。飛騨市教育委員会の文化財研究員の本永義博さんは、付けるのは櫓の後ろからで、前や横から付けることは禁止されていると答えています。どの組より先に付けるのが名誉とされるので激しいもみ合いになる、というのも本永さんの説明です。この攻防は19日の夜から20日の未明にかけて町のあちこちで続きます。
2026年の順路は、まつり広場を20:30に出て、柳組製材所前(21:15発)、清曜台屋台蔵前(22:00発)、メゾンかなもり前(22:45発)、朱雀会館横(23:30発)で休み、24:00にまつり広場へ戻る予定でした。
2026年のパンフレットは見物する人に、警察・消防団などの指示に従うこと、歩きながらのスマホ撮影をしないこと、スリや置き引きに気をつけることを求めています。起し太鼓や付け太鼓の見物でけがをしても責任は負えない、観光客は起し太鼓に参加できない、とも書かれています。
飛騨古川駅への行き方と夜の帰り
古川祭のエリアへは、JR高山本線の飛騨古川駅から徒歩約5分です。高山駅からは高山本線で約20分、濃飛バスで約30分かかります。名古屋方面から特急ひだで来るときの停車駅と特急券は、特急ひだの記事で確かめられます。祭りの日の駐車場は満車も想定されるとして、観光協会は公共交通機関を勧めています。2026年のパンフレットでは、19日は場所ごとに車両の通行規制の時間が決められ(起し太鼓の時間帯は19:30から)、20日も規制するとされていました。
2026年4月19日の夜は、起し太鼓の時間に合わせて高山へ戻る臨時の普通列車が組まれていました。パンフレットの時刻表では、最後の臨時列車が高山に着くのは日付が変わった0時11分で、濃飛バスの深夜便には深夜料金540円がかかりました。臨時列車は19日のみの運転で、この日の通常の普通列車の最終は飛騨古川21時53分発(高山22時11分着)でした。
からくりと子供歌舞伎を見られる屋台
飛騨市教育委員会によると屋台は現在9台で、休台している三番叟台はこの9台とは別に、台名旗が行列に加わります。19日の屋台は、日中それぞれの町内で曳かれ、町内によって並ぶ台数が違います。2026年の案内では、白虎組で6台の屋台を曳き揃える予定でした。
青龍台と麒麟台はからくり人形を、白虎台は子供歌舞伎「橋弁慶」を奉納します。2026年4月19日の晴天時の予定では、青龍台が9:00から16:30までに5回、麒麟台が9:00から14:50までに6回、白虎台が9:30と13:30で、雨天の時刻は別に組まれていました。20日は曳き揃えの場所で獅子舞とからくり、子供歌舞伎が続けて奉納され、2026年は飛騨古川まつり会館で8:10から10:30まで、真宗寺前 大横町通りで12:40から14:20までの予定でした。
屋台の曳行と曳き揃えは、氏子から神様への奉納です。天木さんは「屋台組も太鼓組も、氏子の皆さまの自治組織です」と話し、市長も、神輿行列と屋台は静の祭り、起し太鼓は動の祭りと言われると前置きしたうえで、屋台と起し太鼓は氏子による奉納で神社の行事ではないと話しています。20日の夜祭では、屋台が提灯をともして曳かれ、曳き別れの曲を奏でながらそれぞれの屋台蔵へ戻ります。
祭りの日以外に屋台を見る
祭りの日以外は、飛騨古川まつり会館で屋台の実物3台と起し太鼓のレプリカを見られます(入館料は大人700円)。展示の屋台は定期的に入れ替わり、古川祭の期間は展示から外れます。「古川祭の起し太鼓・屋台行事」は国の重要無形民俗文化財で、2016年にユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つに登録されました。