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福島の円盤餃子:夕方から開く店が多い訳と、元祖の満腹、福島駅からの行き方

未来の100年フード · 令和3年度認定

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黒い丸皿に、餃子を円形に並べて焼き、そのまま返した円盤餃子。焼き目のついた餃子が放射状に並び、まわりに薄い羽根がついている
皿に返した円盤餃子(小サイズ)の例。福島市で撮影 写真: Sugikats(CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons)

円盤餃子は、餃子をフライパンに円盤の形に並べて焼き、そのまま皿に移して出す福島市の餃子です。一皿が20〜30個と数が多く、野菜をたっぷり使っています。福島市内の餃子店が集まるふくしま餃子の会がこの円盤餃子を文化庁の100年フードに申請し、令和3年度に未来の100年フード部門で認定されました。

「円盤餃子」の語は福島市観光コンベンション協会の登録商標で、会と市の公式ページにその注記があります。

満州の餃子を屋台で

会が文化庁に出した認定の文では、円盤餃子は「戦後、満州で学んだこだわりの餃子を屋台で出したのが始まり」です。会の公式ページには、福島市は戦災の被害が少なく都市機能が残っていたので、闇市で満州からの引き揚げ者や復員した人が生活のために飲食業を営んだ、とあります。

円盤の形にした理由は、フライパンで一度により多くの餃子を焼くためだと言われています。市の公式ページでは、満州から引き揚げてきた人々が試行錯誤を繰り返して作り上げた「ふくしま餃子」のうち、フライパン一枚で焼いて丸い円盤型になったものが円盤餃子です。市内には50〜60年の歴史を持つ餃子店が何軒もあります。

夕方から開く店が多い訳

認定の文にはもう一つ、営業時間の話があります。「現在もランチタイムは営業せず、夕方から営業している店が多いです」。昔からサラリーマンが仕事帰りに使ってきた店だからで、市の公式ページも、お目当ての店の営業時間を確かめてから出かけるよう案内しています。

2026年10月の会の公式一覧にある11店のうち、昼の営業時間があるのは、名前に照井が付く3店とらーめん石狩、それに土・日・祝の満腹です。残りの店は17時か17時30分からで、どの店も材料がなくなり次第終わります。

味は、認定の文によれば、あっさりしたものからニンニクたっぷりのものまで店ごとに違います。一皿20〜30個を食べ切れるように野菜を多く使う、とも認定の文にあります。

元祖とされる満腹

福島市観光コンベンション協会の観光ノートは、昭和28年(1953年)創業の「元祖円盤餃子 満腹」を円盤餃子発祥の店として載せています。創業者の菅野かつゑさんは旧満州から引き揚げてきた一人で、満州で親しんだ水餃子をヒントに、鉄鍋に円を描くように並べて一度に焼く形を考えました。白米が貴重だった時代に、餃子一皿で腹を満たせる食べ方が評判になったと、同じ記事にあります。

今の女将はかつゑさんの孫の椎野仁子さんで、祖母の口癖を「手のし3年、包み5年、団子一生、焼き一生」と話しています。皮をのばすのに3年、包むのに5年、生地づくりと焼きは一生かけても極め切れない、という意味だそうです。餡の主役は白菜で、30個を一度に焼き、焼き上げまで12〜13分。焼き加減は音で判断する、と椎野さんは話しています。満腹にはごはんも麺もなく、餃子が食事の主役です。2026年10月時点で観光ノートに載る値段は、円盤餃子一皿30個で1,980円です。

満腹の住所は福島市仲間町1-24で、観光ノートには福島駅東口から徒歩約15分とあります。営業は月・木・金が16:30から、土・日・祝が11:40から餃子がなくなるまでで、定休日は火曜と水曜です。支払いは現金かPayPayです。

ふくしま餃子の会の成り立ち

会の公式ページによると、始まりは平成12年11月3日「商店街の日」に街なか広場で開いた餃子の無料試食会で、市内11店舗の餃子店が参加しました。翌年には掲載店23店の「ふくしま餃子MAP」が初めて作られ、試食会は毎年11月3日「商店街の日」の行事になりました。会そのものは平成15年3月11日に14店の加盟で発足し、県内のデパートの物産展や県外の福島県物産展、池袋の餃子スタジアムに出てきました。催しでは直径120cmの特製鉄鍋で約700個の餃子を一度に焼く「大鍋餃子」が会の名物です。

現在の公式一覧は11店で、内訳は福島市街6店、霞町1店、矢野目1店、飯坂3店。このうち餃子の店 川鳥は休業中と表示されています。全加盟店を載せた「ふくしま餃子めぐりMAP」は、会の公式サイトからPDFで取れます。

福島駅から行くとき

福島駅は新幹線の駅で、福島市観光コンベンション協会のアクセス案内は、新幹線はJR東日本とJR東海のページを、市内の移動は飯坂電車、福島交通のバス、ももりんシェアサイクル、レンタカー、タクシーを挙げています。

駅に近い店を観光ノートの一覧から拾うと、餃子 照井 東口店は福島駅東口構内(福島市栄町1-1)にあり、昼は11:00〜15:00、夜は17:00〜21:00、火曜定休です。餃子の店 山女は福島市早稲町5-23で、平日17:30から、土曜17:00から、日曜・祝日は不定休です。観光ノートは山女を昭和39年創業の老舗として駅近の店に挙げています。

飯坂エリアの3店(餃子 照井 本店、らーめん餃子 おがた、焼肉・円盤餃子 ひたち)は飯坂町にあります。福島駅からは、飯坂電車が市内の交通手段として案内されています。

取り寄せと買える所

会の各店のページに通販や発送の案内はありません。持ち帰りは、各店のページに「テイクアウトOK」とあり、たかのはは「テイクアウト要予約」です。休業中の川鳥は個別のページがありません。観光ノートの記事には、らーめん石狩の餃子の写真が福島県観光物産館で買った品だとあります。

編集部の考え

福島市の円盤餃子は、戦後に満州で覚えた餃子を屋台で出したのが始まりで、仕事帰りの客を相手にしてきたため、今も昼は開けず夕方から営業する店が多い餃子です。ふくしま餃子の会の公式一覧にある11店のうち、昼の営業時間があるのは照井の名が付く3店とらーめん石狩、土・日・祝の満腹で、ほかの店は17時か17時30分からです。元祖とされる満腹は昭和28年の創業で、一皿30個を一度に焼き、ごはんも麺も置いていません。文化庁は令和3年度に、この円盤餃子を未来の100年フード部門に認定しました。

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