東向島駅のホームの下に、走っている電車の車輪やモーター、ロングレールの伸縮継ぎ目を間近に見られる場所があります。東武博物館のウォッチングプロムナードで、ふだんは撮りにくい電車の下まわりを写真に残せます。館は東武スカイツリーラインの東向島駅のとなり、線路の高架の下にあり、紹介文には、この立地を生かして「博物館の真上を走行する車両を至近距離から観察できる」コーナーを設けたとあります。同じリアルタイムのコーナーには、駅で使っていた実物の機器や連動盤も置かれ、走る電車と東京スカイツリーを一度に見られる場所もあります。
館は1989年5月20日に、東武鉄道の創立90周年を記念して開きました。紹介文によると、館内は「身近な交通機関である鉄道やバスに親しみ、理解していただけるよう」8つのコーナーに分けてあります。開館20周年の2009年には6か月ほどかけて展示車両を足し、展示物を入れ替えて、2009年7月22日にリニューアルオープンしました。
入館料と開館時間
入館料は大人200円で、これは交通系電子マネーで払うときの額です。現金なら210円になります。子ども(4歳〜中学生)は100円。障がい者手帳を持っている人(4歳以上)は、当人および介護者2名まで半額(大人100円・子ども50円)です。介護者は大人に限ります。
開館は10:00〜16:30で、入館は16:00まで。休館日は毎週月曜日で、月曜日が祝日・振替休日のときはその翌日に休みます。年末年始(12月29日〜1月3日)も休館です。自然災害などで、予告なく開館時間を変えたり臨時休館したりする場合もあります。
いったん出ると再入館はできません。館内にレストランはないので、昼食などは入館の前に用意し、2階の休憩コーナー(テーブル全8卓)で食べることになります。飲み物の自動販売機は、2階の向島サテライトの横にあります。
団体の割引は引率者を含めて20名からで、大人100円・子ども50円(3歳〜中学生)。団体の受付は平日だけです。予約は来館予定日の6か月前から受け付けていて、雨天のみ・晴天のみのように天候を優先する場合は2週間前からになります。
東向島駅からの行き方
東武スカイツリーラインの東向島駅で降りると、館は駅のとなりです。改札を出て、博物館前通りを右へ進みます。とうきょうスカイツリー駅から東向島駅までは東武スカイツリーラインで2駅、所要6分です。とうきょうスカイツリー駅から歩くと、館まで約25分かかります。
都営バスを使うなら、里22系統(日暮里駅〜亀戸駅)と墨38系統(両国〜東京リハビリテーション病院前)の百花園前で降りて徒歩約7分。草39系統(金町駅〜浅草寿町)の向島消防署前からは徒歩約3分です。
車の場合は、館の入口から鐘ヶ淵駅の方向へ約150m進んだ高架下に、専用の駐車場(無料・12台)と駐輪場があります。長さ9m以上の車は止められません。
5号蒸気機関車とパノラマのショー
東武鉄道の出発点になった5号蒸気機関車は、開業時の姿に復元して展示されています。1899年の開業のために、英国のベヤーピーコック社から輸入した12両のうちの1両です。汽笛を鳴らして車輪を回すSLショー(約3分)は11:00・13:40・14:40・16:00の4回で、臨時の運転は当面のあいだ中止しています。
関東平野をイメージした横14m・奥行き7mのパノラマでは、コンピュータ制御された約130両の模型電車が走ります。車両ごとの役割と東武鉄道の一日を見せる約13分のパノラマショーは、10:30・11:25・13:15・14:15・15:30に始まります。実物の運転台で、選んだ模型電車を自分で走らせることもでき、こちらは1回100円です。
ほかに、50050系・8000系・10030系の電車と、バスの運転を実物の運転席で試せるシミュレーションがあります。3000系の制御器と台車を使い、架線から取り入れた電気でモーターを回して車輪を動かすしくみを、操作しながら学べる展示もあります。館内と屋外には、1720系デラックスロマンスカーやキャブオーバーバス、入口の前の日光軌道203号などの実物車両が並びます。
木造の電車では、1924年10月1日に浅草(現 とうきょうスカイツリー)〜西新井間が電化されたときに走ったデハ1形5号が残っています。2階の向島サテライトは、東武ゆかりの地である向島の文化と歴史を扱うコーナーです。向島百花園や隅田川七福神にまつわる寺社のほか、墨田区の伝統工芸品や、永井荷風・幸田文らの文学作品を紹介しています。
子ども連れで行くとき
見学にかかる時間は1時間程度で、シミュレータなど体験型の展示で遊ぶならそれより長くなります。ボタンを押して動かす展示やショーは年齢を問わず楽しめ、シミュレータも保護者が付き添えば小さな子どもが使えます。ベビーカーのまま入館でき、玄関のそばに置き場がありますが、一部の展示コーナーにはベビーカーでは行けません。
授乳室は1階女子トイレに併設されていて、給湯の設備はありません。男女どちらのトイレにも子ども用トイレとおむつ交換台があります。荷物は、1階にある無料のコインロッカー(100円リターン式)に預けられます。
館内の撮影はできます。ただし、記念物・保存物コーナーや企画展などでは、撮影を控えるよう求められる場合があります。ミュージアムショップは入館券を買わなくても利用でき、10月14日からはSL大樹カレンダー2027(1部1,500円、150部)を先行販売しています。館報の東武博物館だよりは奇数月に隔月で出していて、館内で無料で配っています。
訂正(2026年10月19日): 「企画展「白帯車の時代ー東武1700系ー」は10月18日まで」で、企画展を開催中と書いていましたが、会期は2026年10月18日で終わりました。