大國魂神社の境内に、大阪・堺の大鳥神社の分霊を祀るお社があります。大鷲神社といい、その例祭の日に立つ熊手市が府中の酉の市です。2026年は11月7日(土)と19日(木)の2回で、神社の年間行事の一覧に載る大鷲神社例祭の日付(年の記載なし)が、この年の暦の酉の日に重なります。一の酉が月初めにある年にだけある三の酉は、2026年にはありません。
2026年は11月7日と19日
大國魂神社の年間行事の一覧では、11月の欄に7日の大鷲神社例祭(一の酉)と19日の大鷲神社例祭(二の酉)が並んでいます。
| 日付 | 曜日 | |
|---|---|---|
| 一の酉 | 11月7日 | 土曜日 |
| 二の酉 | 11月19日 | 木曜日 |
最初の酉の日を一の酉(初酉)、次を二の酉と呼び、これは一番目の酉の市、二番目の酉の市という意味です。その次の酉の市を三の酉といい、「三の酉がある年は、火事が多い。」という俗信があり、大國魂神社も例祭の案内でこれに触れています。2026年は19日の次の酉の日が月をまたいで翌月に入るので、俗信の年には当たりません。
酉の市の日に入れる時間
酉の市の日に何時から何時まで境内に入れるかは、神社の公式サイトで見た範囲には出ておらず、未確認です。夜まで入れるのか、ふだんの時間で門が閉まるのかは、どちらとも言えません。
ふだんの開門時間は季節で分かれていて、9月15日から3月31日までは6時30分から17時まで、4月1日から9月14日までは6時から17時までで、11月の酉の市の日は6時30分に開く期間に入ります。トップページには「本年より通年閉門時刻が午後五時となります」という断り書きもありますが、何年からの話かは添えられていません。どちらも通常の日の案内です。夕方から出かけるつもりなら、前もって大國魂神社(042-362-2130)に電話で確かめてください。
商売繁盛のご祈祷は、厄除や家内安全と並んで毎日奉仕されています。ふだんの受付時間は、ご祈祷が9時から16時まで、御朱印が9時から17時までです。酉の市の日にこの時間が変わるかどうかは出ていません。
行き方
電車なら、京王線の府中駅南口から徒歩5分、JR南武線・武蔵野線の府中本町駅から徒歩5分です。所在地は東京都府中市宮町3-1。
車なら、ふだんは参拝者用の無料駐車場があり、府中街道の府中本町駅入口の信号脇にある新西参道から入ります。右折での進入は控えるよう求められています。酉の市の日にこの駐車場が使えるかどうかは案内に出ていないので、時間と合わせて電話で尋ねてください。
熊手を縁起物にするわけ
酉の市は、毎年11月の酉の日に、堺の大鳥神社をはじめ全国の大鳥神社のお祭りで、商売繁盛を祈って立つ市です。大國魂神社の豆知識によると、熊手が売られるのは福徳をかき寄せる、福をとり(酉)寄せるというところからで、おかめや千両箱の飾りを付けた熊手を、縁起物として求める参拝者の姿が多く見られるといいます。
酉の市で売られていたのは、熊手だけではありません。大國魂神社の例祭の案内によると、酉の市は江戸時代から商人や水商売の人々に人気の祭りで、農具や農作物も売り出されたので「豊作祈願の思いを込めて農民の参拝者にも人気がありました」。これは府中に限らず、酉の市という祭り全体についての話です。
大鷲神社は堺の大鳥神社の分霊
大國魂神社は武蔵国の総社で、公式サイトの見出しには御鎮座1900年を掲げています。その境内にある大鷲神社の祭神は大鷲大神(おおとりのおおかみ)で、御本社は大阪・堺の大鳥神社、その御分霊を祀るお社です。元は武運を守護する神として信仰され、例祭の案内によると、武士の間で武運長久の神とされていたものが、庶民の間では開運の神として信仰を集めるようになりました。大國魂神社の境内案内には「現在では【おとりさま】と称され開運の神・商売繁盛の神として信仰が厚い」とあります。
この大鷲神社は、もとから大國魂神社の境内にあったお社ではありません。境内案内によると、文久3年に府中新宿町で祀られた大鷲神社が、明治43年に町内の有志者の手で境内の住吉神社に合祀され、今に至ります。住吉神社は大阪の住吉の御分霊を祀るお社で、境内案内によると、嘉永2年に府中近郊の油商ら18名が世話人となって勧請され、油の神とも呼ばれました。例祭は住吉神社が10月1日、大鷲神社が11月の酉の日で、境内の案内図でも2つのお社は「住吉神社・大鷲神社」と1つの項目にまとめて載っています。案内は「毎年11月の酉の日には熊手市が立ち、多くの参拝者で大変にぎわう」と続き、府中の酉の市はこのお社の例祭の日に立つ市です。