「100年の後までも、他所が真似できないようなものを作ってこそ」。反対の声が多いなかで道後温泉本館の改築に取り組んだ初代道後湯之町町長、伊佐庭如矢の思いとして、道後温泉の公式サイトが載せている言葉です。その本館(今の建物は明治27年にできたもの)へは、JR松山駅前の電停から市内電車の道後温泉駅行きで終点まで約25分、運賃はICカードで230円です。
JR松山駅前から市内電車で道後温泉駅へ
JR松山駅前の電停から出るのは⑤番 JR松山駅前線で、道後温泉駅行きなら乗り換えはいりません。伊予鉄道の「道後までのアクセス」(2026年10月26日に確認)では、現金で払うと250円です。伊予鉄道の松山市駅(JR松山駅とは別の駅)からなら、③番 松山市駅線の道後温泉駅行きで約20分、運賃は同じです。
20円安くなるのは、ICOCA・Suicaなどの全国交通系ICカードか、伊予鉄道のみきゃんアプリで払ったときで、小児は10円引きです。
伊予鉄道の電車は2026年10月16日にダイヤ改正があったので、本数と時刻は伊予鉄道の市内電車時刻表で確かめてください。
終点で電車を降りると、目の前に坊っちゃんカラクリ時計があります。道後温泉本館の振鷺閣をかたどった時計で、8:00〜22:00の間、1時間ごとに小説『坊っちゃん』の登場人物が現れます(土日祝と観光の繁忙期は30分ごと)。隣の放生園には源泉かけ流しの足湯があり、6:00〜23:00、料金は無料です。駅の北西、徒歩1分の道後温泉 第4分湯場には、汲み上げたばかりの源泉に触れられる手湯があり、こちらは24時間使えます。
坊っちゃん列車は土日祝だけ走る
同じ電停から、土曜・日曜・祝日だけ坊っちゃん列車が出ます。伊予鉄道の開業から間もない明治21年から67年間走った蒸気機関車をモデルに、2001年10月に復元して走らせ始めた列車です。動力はディーゼルで、伊予鉄道の説明では、煙突から煙のように出ているのは蒸気です。
JR松山駅前に来るのは1日1往復だけです。2026年10月26日に見た伊予鉄道の運行ダイヤでは、道後温泉10:48発→JR松山駅前11:13着と、JR松山駅前11:56発→道後温泉12:21着の便がそれにあたります。ほかは道後温泉と松山市駅の間を1日3往復します。時刻が変わることもあるので、乗る前に伊予鉄道のお知らせを見てください。
料金は1乗車で大人1,300円、小児650円です。ICOCAなどの交通系ICカードで払えますが、市内電車の20円引きは坊っちゃん列車には付きません。予約はできず、定員は最大36名なので、満員なら乗れないことがあります。道後温泉駅から出る当日の便は、道後チケットカウンターで朝8:30から乗車券を売り、あわせて整理券を配ります。JR松山駅前など、ほかの電停から乗るときは、乗るときに乗務員から乗車券を買います。みきゃんアプリで先に買っておくこともできますが、満員なら乗れないことがあるのは同じです。年末年始の12月30日〜1月3日は、土日祝にあたっても走りません。
岡山から特急しおかぜで松山へ
本州からは山陽新幹線で岡山まで行き、予讃線の特急しおかぜに乗り換えます。JR四国の松山駅の発車時刻表(2025年3月15日以降の版、2026年10月26日に確認)では、岡山行きのしおかぜは5:05発から18:39発までに14本、おおむね1時間に1本です。夜に帰るときは、最終の列車をJR四国の時刻表で確かめてください。
所要時間は、JR四国が2026年10月22日に出した年末年始の臨時の表で見ると、岡山9:25発のしおかぜ5号が松山12:10着、松山6:13発の6号が岡山9:00着で、どちらも2時間45分ほどです。ふだんの日の岡山発の時刻は、JR四国の時刻表で確かめてください。
同じ臨時の表では、この年末年始の12月25日〜1月4日の11日間は、しおかぜが全部岡山発着になります。高松方面から来る人は多度津で乗り換えます。
料金は、JR四国の本州方面への運賃・料金表(通常期、指定席)で、松山まで大人が東京から22,920円、新大阪から13,590円です。これは山陽新幹線ののぞみ・みずほの指定席特急料金と、岡山まで通しの指定席特急券を含んだ額で、ひかり・さくら・こだまを使うと東京から22,280円、新大阪から13,270円になります。岡山〜松山だけを乗るときの料金は、JR四国の運賃・料金表で確かめてください。
松山から乗れる観光列車の席と食事の予約は、伊予灘ものがたりの予約で書いています。
道後温泉駅から本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯へ
道後温泉駅前から道後温泉本館の前までは、商店街「道後ハイカラ通り」が連なっています。日帰りで入れる公衆浴場は、本館と別館 飛鳥乃湯泉、椿の湯の3つです。

料金と営業時間は、2026年10月26日に見た道後温泉の公式サイトの表示です。小人は2〜11歳です。
| 入るところ | 大人 | 小人 | 営業時間 |
|---|---|---|---|
| 本館 神の湯階下 | 700円 | 350円 | 6:00〜23:00(札止22:30) |
| 本館 神の湯二階席 | 1,300円 | 650円 | 6:00〜22:00(札止21:00) |
| 本館 霊の湯三階個室 | 2,500円 | 1,250円 | 6:00〜22:00(札止21:00) |
| 別館 飛鳥乃湯泉 1階浴室 | 610円 | 300円 | 6:00〜23:00(最終入館22:30) |
| 別館 飛鳥乃湯泉 1階浴室+2階大広間 | 1,280円 | 630円 | 6:00〜22:00(最終入館21:00) |
| 別館 飛鳥乃湯泉 1階浴室+2階個室 | 1,690円 | 830円 | 6:00〜22:00(最終入館21:00) |
| 椿の湯 | 500円 | 200円 | 6:30〜23:00(札止22:30) |
本館の神の湯二階席は、入浴のあと大広間で休め、貸浴衣とお茶・お茶菓子が付きます。霊の湯三階個室は、道後温泉の公式サイトの案内では、かつて「上等」と呼ばれた部屋で、夏目漱石の『坊っちゃん』の一節にも「俺はいつでも上等へ入った」と出てきます。皇室専用浴室の又新殿は、ガイド付きの観覧が大人500円です。混んでいるときは呼び出しシステムで整理券を受け取り、電話で呼ばれてから15分以内に戻ります。15分を過ぎると自動でキャンセルになります。
本館の保存修理工事は平成31年(2019年)1月に始まり、令和6年(2024年)12月20日に終わりました。本館は、公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定された建物で、神の湯の階下なら大人700円、朝6時から入れます。
飛鳥乃湯泉には、本館にはない露天風呂があります。1階浴室にはシャンプーなどがそろっていて、靴箱に入れる現金100円はあとで戻ります。椿の湯にはシャンプー・リンス・ボディソープの備え付けがなく、脱衣ロッカーに10円かかります。
3つとも入るなら、3館周湯チケットが大人1,440円・小人680円で、本館の神の湯階下、椿の湯、飛鳥乃湯泉の1階浴室に1回ずつ入れます。使えるのは買った日とその翌日の2日間です。道後温泉の案内では、3館は毎年12月に1日、年末の大掃除で休みます。日付は道後温泉の新着情報で確かめてください。
鯛めしは炊き込みと生の切り身の2通り
農林水産省の郷土料理の案内では、愛媛県の鯛めしに2通りの食べ方があります。今治市など東予地方では鯛を丸ごと米と炊き込み、炊けてから身をほぐしてご飯に混ぜます。宇和島市など南予地方では、生の切り身を醤油・みりん・卵・ゴマ・だし汁のたれに漬け、たれごと熱いご飯にかけます。松山市北条地区のある中予地方では炊き込みが主流でしたが、今は両方を出す店があります。道後で宇和島鯛めしを出す店には丸水があります(道後温泉公式エリアガイド「食べる」に掲載)。