坂東三十三観音の札所では、十二支の午年ごとに本尊と縁を結ぶ特別な年がめぐってきて、2026年がその年に当たります。霊場会が2025年12月に出した令和八年坂東札所午年結縁各寺院行事一覧(以下、一覧)で、神奈川の9か所の札所のうち本尊の扉を開く御開帳の欄に○が付くのは、杉本寺・岩殿寺・飯山観音・星谷寺・弘明寺の5か所です。残る4か所のうち、安養院はお手綱、金目観音はお手綱と御前観音の拝観、鎌倉の長谷寺は本尊の御足まで見せる全身総開帳、小田原の勝福寺は本尊ではない馬頭観音の開帳です。これから本尊を拝める機会は、12月13日までの杉本寺の特別開帳日、一覧で11月18日までの岩殿寺の御開帳、霊場会の札所のページの年間行事にある飯山観音の11月3日の本尊開扉、長谷寺の全身総開帳(11月18日の法要の後から12月18日まで)で、どれも日付が分かります。弘明寺の御開帳は、一覧では1年間です。星谷寺の御開帳は10月18日の1日だけで、済みました。
御開帳と、お手綱と、総開帳
坂東三十三観音霊場会の理事長 平幡照正さんが2025年12月に出した挨拶には、御開帳は「秘仏やご本尊の扉を開き、その尊いお姿を一般の方に特別にご覧いただく」仏縁だとあります。挨拶の続きには、扉を開けない絶対秘仏の寺もあれば、お手綱で縁を結ぶ寺もあり、形はさまざまだとあります。一覧では、御開帳のある寺の多くにもお手綱の○が付いています。
鎌倉の長谷寺の全身総開帳について、寺のお知らせには「普段は仏具などで隠れている御足まで拝観いただけます」とあります。霊場会の一覧では、長谷寺の開帳とお手綱の欄はどちらも-で、全身総開帳は備考の欄に書かれています。
神奈川の9か所で見られるもの
一覧に、その後の寺と霊場会のお知らせを重ねると次のとおりです。開帳とお手綱の欄は一覧の記号です。
| 札所 | 寺 | 開帳/お手綱 | 見られるものと期間 | 出どころ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 杉本寺(鎌倉市) | ○/○ | 本尊三体の特別開帳。特別開帳日だけ(下の節) | 杉本寺のお知らせ(10月19日更新) |
| 2 | 岩殿寺(逗子市) | ○/○ | 9月18日〜11月18日 | 一覧(2025年12月) |
| 3 | 安養院 田代寺(鎌倉市) | -/○ | 1月1日〜12月28日(5月31日を除く) | 一覧(2025年12月) |
| 4 | 鎌倉の長谷寺(鎌倉市) | -/- | 本尊の全身総開帳。第2期は11月18日の法要の後から12月18日まで | 長谷寺のお知らせ(2026年3月) |
| 5 | 勝福寺 飯泉観音(小田原市) | -/- | 馬頭観世音菩薩の開帳(本尊ではない)。4月1日〜11月30日 | 一覧(2025年12月) |
| 6 | 飯山観音(長谷寺、厚木市) | ○/○ | 開帳は春8日間・秋8日間、お手綱は1年間 | 一覧(2025年12月) |
| 7 | 金目観音 光明寺(平塚市) | -/○ | 御前観音の拝観は春5日間・秋5日間、お手綱は1年間 | 一覧(2025年12月) |
| 8 | 星谷寺(座間市) | ○/- | 10月18日(1日だけ。済みました) | 霊場会のお知らせ(10月8日) |
| 14 | 弘明寺(横浜市南区) | ○/○ | 1年間 | 一覧(2025年12月) |
開帳の欄が-でお手綱の欄に○が付くのが安養院と金目観音で、長谷寺と勝福寺は二つの欄がどちらも-です。勝福寺の馬頭観音の開帳と金目観音の御前観音の拝観は、開帳の欄ではなく、一覧の期間の欄に書かれています。
一覧の値は2025年12月の時点のものです。星谷寺の開帳は、霊場会が10月8日に出したお知らせで、一覧の10月16〜18日から10月18日に訂正され、その1日で済みました。杉本寺も一覧では1年間ですが、寺は工事に合わせた特別開帳日を出しています。出どころが一覧の寺は、出かける前に寺の電話(下の行き方の節)で確かめられます。飯山観音と金目観音の欄は「秋8日間」「秋5日間」と日数で書かれているので、日にちは寺に問い合わせることになります。飯山観音は、霊場会の札所のページの年間行事に11月3日の本尊開扉が載っています。
杉本寺の特別開帳日
1番の杉本寺では、本尊の十一面観音をまつる収蔵庫(寺の呼び名は本堂大悲殿)の耐震・改修工事が12月初旬まで続く予定です。工事に合わせて秘仏の十一面観音三体を収蔵庫から茅葺きの本堂に移し、午年の特別開帳をしています。寺のお知らせには「国の重要文化財である平安仏を間近からお参り頂ける数十年に一度の機会となります。」とあります。特別開帳日に本堂に上がれるのは開帳の参加者だけで、特別開帳日以外の工事期間中は本尊三体を拝観できません。
2026年10月19日に更新されたお知らせで、これからの特別開帳日は次のとおりです。12月は12日と13日が加わりました。
- 10月31日(土)
- 11月3日(火)、7日(土)、14日(土)、15日(日)、21〜23日(連休)
- 12月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)
受付は9:00〜12:00と13:00〜15:30の2回で、11月7日は14:00〜15:30だけです。入口の受付で入山料(高校生以上300円、中学生200円、小学生100円)、本堂の特別開帳受付で1,000円(小学生以下は無料)を納めます。数名ずつ順に案内され、住職による秘仏の解説とご祈祷が約10分、全体で10〜20分ほどです。寺は堂内の撮影を遠慮するよう求めていて、開帳の参拝者には午年御開帳記念の特別朱印が頒布されます。工事の進み具合で日程が変わることもあるとお知らせに書き添えてあるので、12月の分も出かける前に寺のお知らせで確かめられます。
鎌倉の長谷寺の全身総開帳
長谷寺の総開帳は春と秋の2期で、第2期は11月18日の法要が終わってから12月18日までです。寺のお知らせによると、期間中の観音会の法要日(18日)は午前中の総開帳を休み、法要の後は通常どおり拝観できます。総開帳の期間の観音会にあわせた特別法要は3月・4月・11月・12月の計4回で、これからは11月18日と12月18日に当たります。
拝観料は大人400円・小学生200円で、11月と12月の拝観受付は8:00〜16:30(閉山17:00)です。
岩殿寺の御開帳と11月18日の法要
逗子の岩殿寺の御開帳は、一覧では9月18日〜11月18日です。一覧の備考には、9・10・11月の各18日午後2時に特別法要があり、要予約、会費1,000円とあります。残る法要は11月18日で、御開帳の最後の日に当たります。予約の方法は寺の電話で確かめられます。
弘明寺の1年間の御開帳
横浜の弘明寺は、一覧で開帳とお手綱の欄に○が付き、期間は1年間です。寺の案内では参拝は8:00〜17:00(境内自由)、受付は9:00〜16:00です。
行き方と問い合わせ先
- 杉本寺: JR鎌倉駅から歩いて25分、または鎌倉駅発の京急バス(4番乗り場)で杉本観音下車、徒歩1分。寺の駐車場はありません
- 岩殿寺: JR逗子駅。電話046-871-2268
- 安養院: 鎌倉駅。電話0467-22-0806
- 長谷寺: 江ノ電の長谷駅から徒歩5分
- 勝福寺: JR小田原駅。電話0465-47-3413
- 飯山観音: 小田急の本厚木駅。電話046-241-1635(8:30〜16:30)
- 金目観音: 小田急の秦野駅。電話0463-58-0127
- 星谷寺: 小田急の座間駅。電話046-251-2266
- 弘明寺: 京急の弘明寺駅から徒歩約2分
巡る順番と散華
霊場会は、巡る順番は札所の順番に関わらず昔から自由で、数回に分けて日帰りか1〜2泊の旅で回ることを勧めています。霊場会の案内では、午歳結縁の期間中は坂東札所の全寺院で本尊の御影の散華が記念の授与品になり、全部の札所を巡って散華と専用の台紙をそろえると、坂東三十三観音の本尊を目の前に拝めるとされています。
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