「1から手作業で作成しているため、鷽は一体一体違ってくる」。亀戸天神社の宮司が、2026年の鷽替え(うそかえ)を前に江東区の発表で話した言葉です。その鷽を授かれるのは毎年1月24日・25日の午前8時30分からと神社が決めていて、2027年は日曜と月曜にあたります。
2027年の日にちと時刻
日取りは曜日で動かさず、神社の「よくあるご質問」にも毎年固定の日として載っています。2025年は金曜と土曜、2026年は土曜と日曜でした。鷽が手に入るのはこの両日だけです(2025年の回の告知)。鷽の予約は、2023年の回では受け付けていませんでした。問い合わせ先は亀戸天神社(電話03-3681-0010)です。2027年の回の告知は、出かける前に神社の公式サイトの「亀戸天神社からのお知らせ」で確かめてください。
2026年の回は、江東区観光協会の案内で、両日とも午前8時30分から鷽がなくなり次第終わりとなっていました。神社の「よくあるご質問」に載っているのは始まりの時刻だけで、終わりの時刻はありません。この回に向けて神職が作っていた鷽は約3万体でした(江東区の2026年1月15日の発表)。
前の年の鷽を納め、新しい鷽を授かる
鷽は毎年新しいものに替えるお守りで、前の年の鷽は神社に納めます。神社の以前の公式サイトによると、江戸時代は大勢が集まって鷽を交換する習わしでした。いまは神社に納めて、新しい鷽と取り替えます。鷽を授かるときに納める初穂料は未確認です。
鷽はスズメより少し大きな、実在する小鳥です。江東区観光協会の案内では、幸運を招く鳥とされ、江戸時代から木彫りの鷽が縁起物として親しまれてきました。同じ案内によると、鷽替えの「うそ」は、その鳥の名に「嘘」をかけた言葉です。江東区の発表では、「取り替える」の「とり」にも「鳥」がかけてあり、前の年の悪いことを嘘にして、新しい年の吉に取り替えます。観光協会の案内は、新しい鷽に替えると開運・出世・幸運を招くといわれている、と結んでいます。
神職が一体ずつ作る木彫りの鷽
鷽はこけし風の木彫りです。2026年の回は、高さ4cmの懐中用から高さ21.2cmのものまで11種類あり、どれも神職が一体ずつ手で作り、色を付けていました。宮司の大鳥居さんは同じ発表で、一体ずつ違う鷽のさまざまな表情を楽しんでほしい、とも話しています。
同じ回では、新しい鷽と一緒に渡す由来書きの紙に抽選の番号が振られ、当たった人には純金の鷽が贈られることになっていました。鷽を作る技は1987年に「亀戸天神鷽製作」として、行事は1986年に「亀戸天神の鷽替」として、江東区の文化財に登録されています。
太宰府天満宮にならった鷽替え
江東区の発表では、亀戸天神社の鷽替えは、九州の太宰府天満宮にならって、江戸時代の文政3年(1820)に始まったとされています。鷽と天神さまの縁について、神社の以前の公式サイトは、太宰府天満宮のお祭りのときに鷽が害虫を駆除したことを挙げていました。「鷽」の字が「學」の字に似ていることから、学問の神さまとのつながりも深いと考えられてきた、とも書いていました。境内には、鷽の縁起を記した「鷽の碑」があります。
もとになった太宰府天満宮の鷽かえ神事は、いまも参拝者どうしが木鷽を交換する形で続いています。亀戸天神社の以前の公式サイトにあった、江戸時代に大勢で鷽を交換した習わしに近い形です。
亀戸駅と錦糸町駅から歩く
神社(東京都江東区亀戸3丁目6番1)へは、JR総武線の亀戸駅北口から歩いて15分です。JR総武線と地下鉄半蔵門線の錦糸町駅北口からも、同じく15分です。亀戸駅からは北口(アトレ口)を出ます。亀戸駅のJRは中央・総武線各駅停車の駅で、錦糸町駅には総武線快速も停まります。総武線快速で来るなら、降りる駅は錦糸町駅です。亀戸駅には東武亀戸線も通っています。
境内は御本殿と太鼓橋のほかは石畳で、車椅子でも参拝できます。御社殿へは階段の下からお参りする形です。