インド共和国は2026年2月26日、駐日インド共和国大使館でGREEN×EXPO 2027(横浜花博)の公式参加契約に調印しました。GREEN×EXPO協会(公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会)がこれを発表したのは同年4月6日で、同じ日にルクセンブルク大公国の調印も発表されました。協会が2026年9月9日時点で公表している参加表明国・国際機関の一覧にも、インドは載っています。花博のテーマは「幸せを創る明日の風景」です。
基本情報
外務省の基礎データ(令和8年9月4日時点)によると、インドの概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 面積 | 328万7,469平方キロメートル(インド政府資料。パキスタン、中国との係争地を含む。2011年国勢調査) |
| 人口 | 14億5,094万人(2024年世銀) |
| 首都 | ニューデリー |
| 言語 | 連邦公用語はヒンディー語。憲法で公認されている州の言語が21言語 |
| 宗教 | ヒンドゥー教徒79.8%、イスラム教徒14.2%、キリスト教徒2.3%、シク教徒1.7%、仏教徒0.7%、ジャイナ教徒0.4%(2011年国勢調査) |
| 政体 | 共和制。元首はドロウパディー・ムルム大統領 |
| 在留邦人数 | 8,102人(2024年10月、外務省海外在留邦人数調査統計) |
| 在日インド人数 | 53,974人(2024年12月、法務省在留外国人統計) |
| 要人往来 | 2026年7月に高市総理大臣がインドを訪問し首脳会談を実施。日印「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の下で関係を強化 |
外務省によると、インドは日本と民主主義や法の支配などの基本的価値を共有し、「自由で開かれたインド太平洋」実現の重要なパートナーと位置づけられています。1952年の国交樹立以来、首脳の相互訪問が続いています。2026年7月の高市総理大臣の訪印では、日印国交樹立75周年に関する協力文書を含む政府間文書約20件が発表されました。

展示の公式情報
協会の発表によると、2026年2月26日、駐日インド共和国大使館でGREEN×EXPO協会の河村正人事務総長とプリヤ・ランジャン氏が参加契約書に署名しました。ランジャン氏(農業・農民福祉省園芸担当局長、インド園芸協会専務理事)は、インド共和国の陳列区域政府委員に任命されています。博覧会政府委員の越川和彦大使が副署しました。
展示の方向性としては、すべての生命の間の相互関連性を認め、人間と自然環境の調和ある共存を重視する古来の哲学を踏まえる、と説明されています。そのうえでヨガの要素を加味し、インドの豊かで幅広い園芸文化の強みを示すとしています。具体的な出展面積やパビリオンの詳細は、2026年9月時点で未発表です。
予習のための文化
花と庭園については、インド政府観光局公式サイトIncredible Indiaが、デリーの大統領官邸(ラーシュトラパティ・バワン)内にある庭園「アムリット・ウディヤン」(旧名ムガル庭園)を紹介しています。1911年の首都移転をきっかけに、建築家サー・エドウィン・ラッチェンスとウィリアム・R・マストウが1920〜30年代にかけて設計した庭園です。敷地は15エーカーあります。構成の基本は、ペルシャ様式の影響を受けた「チャール・バーグ」と呼ばれる四分割です。噴水を囲む矩形庭園、水路が通る細長い庭園、円形庭園、一段低い沈床庭園の4区画からなります。バラやマリーゴールド、ダリアが植えられ、子ども向けの庭園「バール・ヴァティカ」も併設されています。バール・ヴァティカには樹齢225年のシーシャムの木があります。

同サイトはヨガ・アーユルヴェーダ・瞑想・自然療法をインド旅行の体験として紹介していて、ヨガは協会の発表にも「ヨガの要素」として出てきます。ジャンムー・カシミールのパトニトップにあるチューリップガーデンや、アーユルヴェーダの医療とウェルネス施設で知られるハリドワールも、同サイトが挙げる例です。

編集部の考え
インドの出展は、庭園の意匠に加えて、ヨガやアーユルヴェーダといった生活文化まで含めた幅の広い構成になると思います。アムリット・ウディヤンのようにペルシャ様式と融合した庭園の歴史がある国なので、花を並べるだけではない見せ方を期待しています。どちらも公式発表にはない、編集部の推測です。
参加国全体の一覧は特集ページ「参加国ガイド」に、花博の会期・行き方・チケット・宿のことは「GREEN×EXPO 2027 ガイド」に載せています。
