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花博の跡地は世界でどうなったか:北京世園公園とフロリアード跡地の住宅地Hortus

本文の価格・時刻・日程は2026年9月13日時点の公式発表に基づきます。予約の直前に各公式サイトで最新情報を確認してください。

北京世界園芸博覧会の会場に立つ永寧閣。丘の上の木造の楼閣が青空にそびえ、手前に花畑が広がる
北京世園公園のシンボル、永寧閣(2019年8月撮影) 写真: Antigng(CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons)

横浜花博(GREEN×EXPO 2027)と同じ区分の博覧会は、これまでも海外で開かれてきました。会場は閉幕後、そのまま公園になった例もあれば、住宅地に姿を変えた例もあります。ここでは2019年の北京世界園芸博覧会と2022年のフロリアード(オランダ)を中心に、跡地が今どうなっているかを、各国・自治体の公式情報で確認できた範囲で書きます。渡航のための案内はしません。

GREEN×EXPO 2027は、2027年3月19日から9月26日まで、横浜市瀬谷区・旭区の旧上瀬谷通信施設で開かれます。GREEN×EXPO協会(公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会)の公式サイトによると、AIPH(国際園芸家協会)承認のクラスはA1です。同じA1クラスの博覧会が海外でどう跡地を残しているかを見ておきます。

1. 早見表

博覧会名開催年会場の今の名前公開の状況
北京世界園芸博覧会2019北京世園公園公園として公開中(事前予約制・有料)
フロリアード20222022Hortus(住宅地区)住宅地として開発中(2026年5月に市議会が計画を可決)
成都世界園芸博覧会2024成都世界園芸博覧園(改称予定)都市公園として順次開放する方針

AIPHの公式サイトによると、北京とフロリアードはどちらもA1クラスの博覧会でした。成都はA1ではなくB(国際グリーン博覧会)クラスで、2020年に承認されています。

2. 北京世界園芸博覧会(2019年)→ 北京世園公園

北京市人民政府の公式ページによると、2019年に北京市延慶区で開かれた北京世界園芸博覧会の会場は、総面積503ヘクタール、このうち水域が132ヘクタールでした。延慶区は市中心部から約74キロメートル離れています。

開幕1周年にあたる2020年4月28日、会場は正式に「北京世園公園」へ改称されました。北京市園林緑化局の公式ページによると、公園は「幕を下ろさない世園会」を掲げ、生態文明の展示拠点、観光・保養地、冬季オリンピックの支援拠点、園芸産業の展示施設としての役割を担っています。研学・文化・音楽などの催しも開かれています。入園には事前予約と料金が必要で、全時間開放ではありません。バリアフリーの設備も整っています。

北京の例は、会場をほぼそのままの面積で公園として残す型です。「世園」の名を公園名に残し、博覧会の記憶を性格として引き継いでいます。

3. フロリアード2022(オランダ・アルメーレ)→ 住宅地区Hortus

AIPHの公式サイトによると、2022年にオランダ・アルメーレで開かれたフロリアード2022は、A1クラスの国際園芸博覧会です。会場の面積や来場者数は、今回確認できた公式ページには記載がありませんでした。

アルメーレ市議会(Raad van Almere)の資料によると、跡地には「Hortus」という住宅地区がつくられます。2026年5月21日に市議会が可決した開発計画では、住宅戸数は約1,500戸で、車の乗り入れをしない緑の多い街区として計画されています。内訳は、賃貸・分譲を合わせた手頃な価格帯が3分の2、市場価格帯が3分の1です。整備は2段階に分かれ、1段階目は520戸と水上住宅60戸、2段階目は約920戸です。もとの計画では660戸でしたが、開発事業者と市の間で戸数をめぐる意見の対立があり、市が開発用地を買い戻す経緯がありました。博覧会で植えられた樹木園(アルボレータム)は跡地に残っていますが、その維持管理の費用負担は、確認できた市議会の資料の時点で市と開発事業者の間の論点になっていました。

アルメーレの例は、会場を住宅地に変える型です。博覧会の緑を一部引き継ぎながらも、跡地そのものは公園ではなく新しい市街地になります。

4. 成都世界園芸博覧会(2024年)と、AIPHから見た日本の位置づけ

AIPHの公式サイトによると、2024年に中国・成都で開かれた成都世界園芸博覧会は、A1より下位のB(国際グリーン博覧会)クラスの承認を2020年に受けています。会場は成都東部新区にあり、面積は242ヘクタール、会期は2024年4月26日から10月28日までの186日間で、来場者は900万人を超えました。AIPHによると、閉幕後の主会場は「成都世界園芸博覧園」に改称され、都市公園として整備される方針です。成都市は、この公園を国家植物園の一部にする構想も持っています。

2026年9月時点でAIPHが公開している承認済み博覧会のカレンダーでは、A1クラスで開催が予定されているのは2027年の横浜です。Bクラスの博覧会は2026年のタイ・ウドンタニ、2028年の韓国・蔚山、2029年のイラク・バグダッドで予定されています。AIPHの沿革ページによると、A1クラスはこれまで1990年の大阪、1999年の昆明、2019年の北京、2022年のアルメーレなど各国で開かれてきました。日本でのA1クラス開催は1990年の大阪以来、2027年の横浜が2回目です。

5. 編集部の考え

日本国内でも、園芸博の跡地は似たように分かれています。「国際園芸博覧会の跡地を鉄道で訪ねる」で書いたとおり、1990年の大阪・鶴見緑地は当時のメインパビリオンがそのまま植物園として残り、2000年の淡路島(国営明石海峡公園)は自然を回復させる整備が続く公園、2004年の浜名湖ガーデンパークは入園無料の県営公園です。3か所とも公園として残る型です。海外の例では北京も公園として残る型ですが、アルメーレは住宅地に変える型で、日本の3か所とは違う方向に進んでいると思います。

横浜花博の会場(旧上瀬谷通信施設)は、横浜市の資料によると、農業振興地区・観光賑わい地区・物流地区・防災公園地区の4地区に分かれています。花博の会場にあたる防災公園地区は、閉幕後に公園として整備される計画です。この部分は、北京や日本国内の3施設に近い、公園として残る型だと思います。一方で隣の観光賑わい地区にはテーマパークができる計画で、これは公園でも住宅地でもない、民間の集客施設に変える型です。横浜の跡地は、会場の一部が公園に残る点では北京や日本の先輩たちに近く、隣接地が商業施設に変わる点では、アルメーレの住宅地化とも違う組み合わせになると思います。

よくある質問

2019年の北京世界園芸博覧会の会場は今どうなっていますか。

北京市人民政府の公式ページによると、会場は延慶区にあり、総面積503ヘクタール(うち水域132ヘクタール)です。開幕1周年にあたる2020年4月28日に「北京世園公園」へ正式に改称されました。北京市園林緑化局によると、公園は生態文明の展示や観光・保養、園芸産業の展示拠点として使われていて、入園には事前予約と料金が必要です。

フロリアード2022(オランダ)の跡地はどうなりますか。

アルメーレ市議会の資料によると、跡地には「Hortus」という住宅地区がつくられます。2026年5月21日に可決された開発計画では、住宅戸数は約1,500戸で、車の乗り入れをしない街区として計画されています。博覧会で植えられた樹木園は残りますが、その維持管理の費用負担は、確認できた市議会の資料の時点でまだ論点になっていました。

2024年の成都世界園芸博覧会も横浜花博と同じA1クラスですか。

いいえ。AIPH(国際園芸家協会)の公式サイトによると、成都世界園芸博覧会はA1より下位のB(国際グリーン博覧会)クラスの承認を2020年に受けています。2026年9月時点でAIPHが公開している承認済み博覧会の一覧では、A1クラスで開催が予定されているのは2027年の横浜です。

横浜花博の会場は、閉幕後は世界のどの型に近いですか。

横浜市の資料によると、会場(旧上瀬谷通信施設)は農業振興地区・観光賑わい地区・物流地区・防災公園地区の4地区に分かれ、花博の会場にあたる防災公園地区は公園として整備される計画です。この部分は北京のように公園として残す型に近いと思います。隣の観光賑わい地区にはテーマパークができる計画で、こちらは公園でも住宅地でもない型です。

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