横浜花博と箱根を一緒に回るなら、乗り物のきっぷは「箱根フリーパス」1 枚で済みます。登山電車・ケーブルカー・ロープウェイ・海賊船・登山バスなど 8 つの乗り物が乗り放題で、発駅から小田原までの小田急線の往復が付いています。花博の宿を海老名や町田に取った人はそこから小田急で、横浜駅から JR で小田原へ出る人は小田原発のパスを買います。価格は、2026年9月時点で小田急と箱根ナビ(箱根の交通の公式案内)が出しているものです。
ロマンスカーの乗り方と展望席は小田急ロマンスカーの記事に、宿の選び方は横浜花博の宿の記事にあります。
1. 箱根フリーパスの中身と価格
乗り放題になるのは、箱根登山電車・箱根登山ケーブルカー・箱根ロープウェイ・箱根海賊船・箱根登山バス(指定区間)・観光施設めぐりバス・小田急ハイウェイバス・東海バス(指定区間)の 8 つです。発駅から小田原までの小田急線は往復 1 回限り(途中下車はできます)で、ロマンスカーに乗るには別に特急券が要ります。約 70 の観光施設で割引の優待があります。
| 発駅 | 2 日間(大人/こども) | 3 日間(大人/こども) |
|---|---|---|
| 新宿 | 7,100円/1,600円 | 7,500円/1,850円 |
| 町田 | 6,820円/1,600円 | 7,220円/1,850円 |
| 海老名 | 6,640円/1,600円 | 7,040円/1,850円 |
| 小田原 | 6,000円/1,500円 | 6,400円/1,750円 |
価格は小田急の発売額の表(2025年10月1日現在)から。ほかの駅の発売額も同じ表にあります。発売は乗車日の 1 か月前から。買えるのはスマートフォンアプリ「EMot」、小田急線各駅の券売機と窓口、小田急旅行センター、セブン・イレブンのセブンチケットなどです。駅の券売機では当日から有効の分だけ買えます。
2. 花博の宿からの行き方
- 海老名に泊まる人: 小田急線で小田原へ。海老名発のフリーパス(2 日間 6,640円)に往復が含まれます。海老名は相鉄本線の終点で、花博の最寄り駅・瀬谷や三ツ境と同じ線です。
- 町田に泊まる人: 小田急線で小田原へ。町田発は 6,820円。「はこね」の一部が町田に停まるので、特急券を足せばロマンスカーで行けます。
- 横浜駅から JR で行く人: 東海道線で小田原へ出て、小田原駅の券売機か小田急旅行センター小田原(8:30〜16:30、年中無休)で小田原発のパス(2 日間 6,000円)を買います。JR の運賃は別です。
小田原駅は JR 東海道線・東海道新幹線・小田急線・箱根登山線が乗り入れ、箱根登山電車は 7 番と 11 番ホームから箱根湯本方面へ出ます。
3. 乗り物の順路:登山電車→ケーブルカー→ロープウェイ→海賊船
箱根を一周するときの定番の順です。箱根ナビの案内から、区間と所要時間を並べます。
| 乗り物 | 区間 | 所要 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 箱根登山電車 | 小田原〜箱根湯本〜強羅(箱根湯本〜強羅は 8.9km) | 箱根湯本〜強羅が約 40 分 | 出山信号場・大平台駅・上大平台信号場の 3 か所でスイッチバック。粘着式鉄道で最も急な 80‰ の勾配 |
| 箱根登山ケーブルカー | 強羅〜早雲山(1.2km、標高差 209m) | 約 10 分 | 1921年開業、2 両編成 |
| 箱根ロープウェイ | 早雲山〜大涌谷〜姥子〜桃源台 | 各区間約 10 分 | 約 1 分間隔。大涌谷で乗り換え(早雲山方面と桃源台方面でのりばが違う)。営業は 2〜11 月が 9:00〜17:00、12〜1 月は 9:00〜16:15。火山ガスの濃度や悪天候で運休することがある |
| 箱根海賊船 | 桃源台港〜箱根町港・元箱根港 | 約 25〜40 分 | クイーン芦ノ湖・ロワイヤルⅡ・ビクトリーの 3 隻 |

登山電車のスイッチバックでは、運転士と車掌が前後を入れ替わります。箱根町港・元箱根港から箱根湯本へは箱根登山バスで戻ります。フリーパスで乗れるのは指定区間なので、乗る路線が対象かはパスの案内で確かめます。


2 日間のパスで箱根に 1 泊するなら、宿は楽天トラベルの箱根湯本駅周辺のホテル・旅館の一覧PRか強羅駅周辺のホテル・旅館の一覧PRで探せます。どちらも登山電車の駅なので、翌朝そのまま順路の続きに乗れます。
あじさいの時期
沿線のあじさいは 6 月中旬ごろから咲き始め、標高が上がるほど遅くなります。箱根湯本・大平台・宮ノ下付近は 6 月中旬〜下旬、彫刻の森・強羅付近は 6 月下旬〜7 月上旬、早雲山付近は 7 月上旬〜中旬が見頃です。夜間ライトアップ(沿線 6 か所)は 2026年度は 6月12日〜30日で、臨時列車「夜のあじさい号」も走りました。花博の会期(2027年3月19日〜9月26日)の中では、6 月がこの時期に当たります。
4. 元が取れるかの目安
一周コースを海老名発で考えます。個別に払う場合の金額のうち、公式ページで確かめられたものは次のとおりです(2025年10月1日以降の料金)。
| 区間 | 個別に払うと |
|---|---|
| 海老名〜小田原(小田急、IC 運賃、往復) | 472円×2=944円 |
| 小田原→強羅(登山電車) | 770円 |
| 強羅→早雲山(ケーブルカー) | 430円 |
| 早雲山→桃源台(ロープウェイ) | 2,000円 |
| 桃源台→箱根町(海賊船) | 1,700円 |
| 箱根町から箱根湯本までのバス、箱根湯本→小田原の登山電車 | 公式ページで金額を確認できず |

確認できた分だけで 5,844円で、ここにバスと帰りの登山電車の運賃が足されます。海老名発 2 日間のパスは 6,640円なので、一周する日はこの差が判断の材料になります。箱根湯本の温泉に入って登山電車で強羅まで往復するだけの日は、個別の運賃の合計をパスの価格と比べてから決めます。箱根登山電車だけなら 1 日乗り放題の「のんびりきっぷ」(大人 1,580円、こども 500円)もあります。
編集部の考え
花博から箱根へ足を伸ばす人には、海老名に 1 泊して翌朝に小田急で出る形が一番簡単だと思います。一周する日なら、確認できた運賃の合計だけでパスの価格に近づくので、フリーパスで元が取れると考えています。フリーパスは 2 日間なので、1 日目の午後に花博、2 日目に箱根一周、という使い方もできます。乗り物の中で一番当たり外れが大きいのはロープウェイで、火山ガスと天気で止まることがあるので、当日の朝に箱根ナビの運行情報を見てから順路を決めるのがよいと思います。
訂正(2026年10月13日): 「4. 元が取れるかの目安」で、小田原から強羅までの登山電車を1,200円、ケーブルカーの金額を確認できずと書いていましたが、小田原〜強羅は770円、強羅〜早雲山のケーブルカーは430円で、1,200円は小田原〜早雲山の運賃でした。合計の4,744円は変わりません。「3. 乗り物の順路」の表で8.9kmを小田原〜強羅の距離のように書いていましたが、箱根湯本〜強羅の距離でした。
訂正(2026年10月21日): 「4. 元が取れるかの目安」で、桃源台から箱根町までの海賊船を600円〜、確認できた分の合計を4,744円と書いていましたが、2025年10月1日からの桃源台港〜箱根町港の片道は1,700円で、600円は箱根町港〜元箱根港の運賃でした。合計は5,844円です。