愛知県長久手市の愛・地球博記念公園には、2005年に開かれた愛知万博(愛・地球博)の名残と、2022年11月に開園したジブリパークが同じ敷地にあります。会場だった土地が公園になり、その公園の中に新しいパークができた、という経過をたどった場所です。開園時間・料金・チケットの予約方法は、愛知県とジブリパークの公式サイトで確認しました。
GREEN×EXPO 2027(横浜花博)は、2027年3月19日から9月26日まで、GREEN×EXPO協会(公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会)の主催で横浜市瀬谷区・旭区で開かれます。世界の万博跡地を鉄道でたずねる方法は「万博の跡地を鉄道でたずねる」で扱っているので、ここでは愛・地球博記念公園の中に絞り、公園に残る博覧会の痕跡とジブリパークの回り方を書きます。
1. 早見表
| 施設 | 開園・開館時間 | 休み | 料金 | 最寄駅 |
|---|---|---|---|---|
| 愛・地球博記念公園(モリコロパーク) | 4〜10月8:00〜19:00、11〜3月8:00〜18:30 | 毎週火曜(春・夏・冬休みとゴールデンウィーク中は営業)、年末年始12/29〜1/1 | 入園無料 | リニモ 愛・地球博記念公園駅(駅を出てすぐ) |
| 愛・地球博記念館 | 9:00〜17:00(入館16:30まで) | 公園と同じ | 入館無料 | 同上 |
| サツキとメイの家(どんどこ森内) | どんどこ森の営業時間内 | ジブリパークの休園日による | どんどこ森の入場券に含む(大人1,000円・子ども500円) | 同上 |
ジブリパークのチケット(2026年9月時点、平日料金)
| チケット | 対象エリア | 平日 大人 | 平日 子ども |
|---|---|---|---|
| 大さんぽ券プレミアム | 全5エリア | 7,300円 | 3,650円 |
| 大さんぽ券スタンダード | ジブリの大倉庫・もののけの里・魔女の谷 | 3,300円 | 1,650円 |
| 里山さんぽ券 | どんどこ森山頂・もののけの里・魔女の谷 | 1,000円 | 500円 |
| 魔女の谷・もののけの里 | 2エリア | 3,300円 | 1,650円 |
| ジブリの大倉庫(単独) | 1エリア(全日同額) | 2,000円 | 1,000円 |
| 青春の丘(単独) | 1エリア(全日同額) | 1,000円 | 500円 |
| どんどこ森(単独) | 1エリア(全日同額) | 1,000円 | 500円 |
大さんぽ券プレミアム・スタンダード、里山さんぽ券、魔女の谷・もののけの里は、土日祝になると大人が500円、子どもが250円高くなります(ジブリパーク公式サイトによる)。単独券は平日・土日祝とも同じ金額です。チケットは来園日の2か月前の10日午後2時から、オンラインのBoo-Wooチケットか、ローソン・ミニストップの店頭端末Loppiで販売されます。パーク内での当日券販売や電話での予約はありません。
2. 愛・地球博とモリコロパークの基本
外務省の一覧によると、2005年3月から9月まで愛知県で開かれた2005年日本国際博覧会(愛称・愛・地球博)は、185日間の会期に121の国と4の国際機関が参加し、来場者は2,204万9,544人でした。長久手会場だった土地が、今の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)です。
愛知県の公式サイトによると、公園は2006年7月15日に第1期が、2007年3月25日に第2期がオープンしました。南駐車場や野球場、地球市民交流センターなどは、2009年から2013年にかけて順次開設されています。
3. 公園に残る博覧会の痕跡
愛知県が2025年に公表した資料は、サツキとメイの家を「現存するパビリオン」と呼んでいます。宮崎駿監督のアニメ映画「となりのトトロ」に登場する、昭和30年代の草壁家の家を再現した建物で、愛・地球博で人気を集めた展示のひとつでした。2022年11月1日のジブリパーク開園にあわせて「どんどこ森」エリアの施設のひとつになり、株式会社ジブリパークが管理しています。今もどんどこ森の入場券で中を見学できます。
愛・地球博記念館は、2005年当時の写真や映像を中心に、愛・地球博を知らない子どもたちにも意義や成果を伝える展示をしている施設です。入館は無料で、開館した年月日は確認できた公式ページには記載がありませんでした。
地球市民交流センターは、愛知県の公式サイトによると「交流」と「環境」をテーマに、愛・地球博の理念と成果を継承・発展させる拠点として整備された施設です。体験学習室や多目的室、多目的スタジオがあり、太陽光発電や風力発電、間伐材の利用など自然エネルギーを使う施設として運営されています。
4. ジブリパークの5つのエリア
愛知県は2022年1月27日、ジブリパークの開園日を2022年11月1日に決めたと発表しました。このとき先行開業したのは「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」の3エリアです。同じ発表で、ジブリパーク総合プロデューサーの宮崎吾朗氏は、公園内の未利用地にジブリパークを入れさせてもらう形で計画を進めたと説明しています。残る2エリアは、ジブリパーク公式サイトの発表によると「もののけの里」が2023年11月1日、「魔女の谷」が2024年3月16日に開園し、これで5エリアがそろいました。
チケットの組み合わせは早見表のとおりで、「どんどこ森」の入場券にはサツキとメイの家の観覧が、「青春の丘」の入場券には「耳をすませば」の「地球屋」内部の見学が含まれます。魔女の谷にある「オキノ邸」「ハウルの城」「魔女の家」は、当日その場で追加の入場券(大人400〜1,000円)を買う仕組みです。2026年9月時点では、チケットはジブリパーク内で販売されず、電話でも買えません。
5. 行き方
ジブリパーク公式サイトのアクセス案内によると、鉄道ではリニモの愛・地球博記念公園駅で降りてすぐです。名古屋駅からは、名古屋市営地下鉄東山線で藤が丘駅まで行き、東部丘陵線(リニモ)に乗り換えます。同じ案内には、名古屋駅・名鉄バスセンターから愛・地球博記念公園(ジブリパーク)行きの直通バスも載っていて、平日9本・土休日10本が運行されています。
6. 編集部の考え
愛知の跡地は、会場がまるごと公園になった後、その公園の中に新しい民間の施設が入るという二段階の変化をたどりました。1990年大阪の花博がメインパビリオンをそのまま植物園として使い続けたのとも、2025年の大阪・関西万博の会場(夢洲)がまだ活用の計画段階なのとも違う経過です。横浜花博の会場(旧上瀬谷通信施設)も、閉幕後は横浜市の基本計画で4つの地区に分かれ、会場そのものは公園になりますが、隣の観光・賑わい地区には三菱地所など民間11社によるテーマパークの計画があります。愛知は公園と新しい施設が同じ土地の中で重なり、横浜は公園と民間施設が隣り合う地区に分かれる計画で、跡地に新しい施設ができるという形は同じでも、公園との関係の作り方は違うと思います。
